名球会入りに太鼓判!日米通算150勝到達のマエケンを213勝の北別府氏が分析
元広島で米大リーグ・ツインズの前田健太投手(32)が、今季リーグ戦最終登板で日米通算150勝に到達した。広島の9年で通算97勝、メジャー5年で通算53勝を挙げた右腕。広島一筋で213勝を挙げた名球会投手のデイリースポーツウェブ評論家・北別府学氏が、マエケンについて語った。
海の向こうで活躍する後輩に「もともといいボールを持っている子だけど、日本のボールよりもメジャーのボールがよく曲がるのも好結果をもたらしている要因だと思う。早めに大きく曲がる球を向こうの打者はよく振ってくれる。得意のスライダーが効果的に決まっていると見ているが、球種も増えて投球の幅が広がっている。質感も違い、メジャーリーグのボールは滑りやすくなっているからそれをうまく操っている」と話した。
キレのある直球にスライダー、メジャーで精度を増したチェンジアップと成長を続けるマエケン。残り50勝で日米通算200勝、名球会入りとなる。
名球会の先輩は「本人も先発がしたかったと言っていたが、リリーフもしていたドジャースのままだったら200勝は難しかっただろう。先発投手が足りないツインズに移籍して正解。エース的な扱いを受け、自分中心にローテーションが回っている。ローテーションで回った方が体を作りやすいし、もともと先発ピッチャーなんで体にも合っている。投げれば投げるほど調子が上がるタイプ。200勝間違いないでしょう」と、名球会入りに太鼓判を押した。
32歳で150勝に到達。「32歳といえば、故障も出てくる年齢である。どう体をケアするか」とケガを心配した。ただ「日本よりメジャーの打者はポンポン振ってくれ、空振りがとれる。今のセ・リーグでは3球勝負できるピッチャーはいない。ファウル、ファウルで粘ってくるから球数も増える。日本よりメジャーの方が選手寿命も延びる」と、球数を抑えることができるメジャーでの登板が200勝に追い風にもなるという。
メジャーは今季、新型コロナウイルス感染拡大の影響でリーグ戦は60試合しかない。「短い期間で節目の150勝に到達したことは、彼にとって大きいんじゃないかな。残り50勝、頑張ろうという気になれる。残り50勝というけど、180勝辺りで山が来ることが多い。180勝を超えるとあとは200勝まですんなりいくだろう。そういう意味では来年がターニングポイントとなってくる」と話した。
シーズンでの登板を終えたマエケンは、29日(日本時間30日)に開幕するポストシーズン(PS)で初戦の先発が確実視されている。