引退の広島・石原慶は「投手の気持ちを考えたリード」西山秀二氏の視点
「広島0-2阪神」(7日、マツダスタジアム)
デイリースポーツ評論家・西山秀二氏が、この日が引退試合となった広島・石原慶幸捕手にねぎらいの言葉を寄せた。
八回表の1イニングを守り、その裏、最後の打席にも立った石原。「元気な姿を見せてもらいました。懐かしかったし、感慨深かったですね」と西山氏。
強調したのは「他のキャッチャーにも参考になる」という石原独特のリードに対する哲学だ。
「ピッチャーに優しい、ピッチャーの気持ちを考えたリードなんですよ」。例えば、なかなか打者に向かっていけない投手がいれば「投げられないインサイドはまず要求しない。投げやすい、うなずきやすいサインを出すのが石原」と言う。
当然、投手は気持ちよく腕を振れる。自信のあるボールを、より自信を持って投げ込むことができる。
もちろん「ピッチャーが投げたい球だけでは、配球は成り立たないこともある」。それでもピッチャーの気持ちを最優先させ、その結果打たれることがあれば「自分が首脳陣、マスコミなどに責められてもいい、という覚悟」と、現役の捕手が見習うべき、石原の一貫したスタイルを評価していた。