広島・フランスア 来季こそ“開幕ダッシュ” 不動の守護神へ母国でリフレッシュ
広島のヘロニモ・フランスア投手(27)が13日、母国ドミニカ共和国へ帰国するため広島を離れた。14日に離日する。JR広島駅で取材に応じた左腕は、スロースターター返上を来季の誓いに立てた。V奪還を成し遂げるためには抑えの確立が不可欠。開幕から不動の守護神としてチームを支える覚悟だ。
フランスアが来季は開幕からフル回転する。今季を終えて見えた課題は明確だ。「春先から100%の力で投げられるようにしたい。その準備をしていくよ」と、シンプルな言葉の中に強い思いを込めた。
53試合で2勝3敗19セーブ、防御率2・45ながら、状態が上向いたのはシーズン途中だ。抑えを任されたのも夏場からだった。春季キャンプでは状態が上がらず、実戦でも結果が出なかった。その結果、開幕守護神の座はスコットに奪われた。
例年、尻上がりに調子を上げてきた。シーズン途中に抑えを任され12セーブを記録した19年も、春先は打ち込まれる場面が目立った。来季が1軍に定着するようになって4年目。実績と経験があるだけに、チームからの期待は大きくなる。
帰国後は疲労回復を最優先する。休養に2週間ほど充てた後に、コンディションを見てキャッチボールなどを再開する予定だ。短いオフ。気持ちと体力を充電する。
抑え投手の調子は、チームに大きな影響を与える。現代野球においては最も重要なポジションだ。フランスアには佐々岡監督が抑えに求める「強い球」と「三振を奪える球」がある。来季、開幕から確実に白星を積み重ねるためにも、ドミニカンの“開幕ダッシュ”が欠かせない。