広島・森下、野村超え 球団新人史上最高額更改!4300万円 開幕投手狙うゾ!
広島の森下暢仁投手(23)が8日、広島市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、2700万増の年俸4300万円でサインした。2年目の年俸としては野村祐輔投手(31)の4000万円を超え、球団史上最高額となった。チームトップの10勝、防御率1・91の好成績でルーキーイヤーを終えたドラ1右腕。2年目の来季の目標には、初の開幕投手を掲げた。(金額は推定)
やや緊張した面持ちで人生初の契約更改交渉に臨んだ森下は大幅アップを勝ち取り、思わず白い歯をこぼした。「ローテーションをしっかり守ったということを評価してもらいました」。2700万増の4300万円。2年目の年俸としては、明大の先輩・野村の4000万円を追い抜き、球団史上最高額となった。
華々しいルーキーイヤーだった。登板2試合目となった6月28日の中日戦(ナゴヤドーム)で、九回途中3失点のプロ初勝利。その後も順調に勝ち星を積み重ね、10勝3敗、防御率1・91の成績を残した。「1年目からやってやるという気持ちで入った。それが試合に表れたので、そこはうれしく思います」とうなずいた。
シーズン終盤の10、11月は5試合に登板して4勝0敗、防御率0・24の好成績で月間MVPを初受賞。球団新人では1998年の小林幹英以来、22年ぶりの快挙を達成した。惜しくも中日・大野雄(1・82)に及ばず、防御率のタイトル獲得とはならなかったが、規定投球回到達の新人で2桁勝利と防御率1点台は、66年巨人・堀内以来54年ぶりという偉業を達成。もちろん新人王の最有力候補だ。
来季は勝利数にこだわりを見せ、2桁勝利以上を目標に掲げた右腕。そして虎視眈々(たんたん)と狙うのは開幕投手の座だ。「自分が開幕を投げたいなという気持ちはある。その競争に加わりたい」と意欲を示した。
大役奪取を視界に入れつつ、初めてのオフでは気を緩めることなくトレーニングを続ける。「しっかりと練習をしながら、ひとつでもレベルアップできれば」。直球、変化球全てに磨きをかけ、進化した姿で来季に臨む覚悟だ。
2021年は143試合に戻る。「終盤はしんどいと思った。大丈夫かなというのはある」と不安をのぞかせながらも、「気持ちとやる気だと思います。向かっていかないと扉は開かない」と早くも気合十分。「同じ働きをして、1年目よりも2年目の方がプラスになるように。まずはローテを守って規定投球回に到達したい」。黄金ルーキーから絶対的エースへと成長し、チームを優勝へと導いていく。