広島・菊池涼 優勝へ“フル貢献”だ 3億円プラス出来高払いでサイン

 今季達成した二塁手シーズン守備率10割を記念したプレートを設置する菊池涼 (撮影・立川洋一郎) 
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 広島の菊池涼介内野手(30)が21日、広島市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の3億円プラス出来高払いでサインした。来季は4年契約の2年目になる。名手が来季目指すのはチームへの“フル貢献”と、優勝争いの実現。2番打者としての自信ものぞかせ、大瀬良、鈴木誠の両主将へのサポートも約束した。(金額は推定)

 巻き返しへの熱い思いは、口調からあふれていた。飾らず、ストレートな言葉で来季を見据えた菊池涼。「やっぱりチームが勝たないと面白くないというか、そのためにいつもやっている。数字に関しては一つも納得いってないですね」。2年連続Bクラスに沈んだ悔しさを糧に、新たな戦いへ身を投じる。

 今季は106試合で打率・271、10本塁打41打点。守備では二塁手として史上初の開幕から無失策、守備率10割でシーズンを終えてベストナインに選出。8年連続8度目のゴールデングラブ賞も獲得した。それでも「10割で全てチームに貢献できたかって聞かれると、そうではないんじゃないかな」と胸を張ることはなかった。

 勝利のためにどれだけ尽力するか。名手はそれを求める。「120(試合)なら120、143(試合)なら143、僕らしく泥臭く、その試合に対して何かできたら」と毎試合、勝利に貢献してチームを引っ張るスタンスを貫いていく。

 らしさを発揮できる打順にも言及した。「(田中)広輔と1、2(番)の方が歴が長い。1番やりやすいし、あうんの呼吸というか。1試合でも多く、何かしら貢献できるんじゃないかな」と2番への自信をのぞかせ、3連覇を支えた“タナキク復活”にも意気込んだ。

 先週末にはキャプテン制の復活が決まり、大瀬良と鈴木誠が指名された。菊池涼は「言えなかったりするところは、僕らが引っ張っていかないといけない」と中堅選手としての自覚を口にしつつ、「しっかり聞いてあげて、相談というかね。次は僕たちが、そういうのをやらないと」と意思疎通を図ってサポートしていく。

 コロナ禍での戦いを通し、ファンの声援が球場の雰囲気を形成していることを実感。「ヤジでも何でもいいです。拍手一つで僕たちの心が揺れ動くというか。笑って帰ってもらえるように、一つでも多く勝ちゲームを見せられるように」。ひたむきな姿勢で勝利を支え、献身的なプレーで広島を熱くする。

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