広島・山口 大瀬良塾で“開眼”新フォームでコンパク投 無駄な動きなくし「腕が走る」
広島の山口翔投手(21)が22日、来季は新フォームで勝負する事を明かした。12月に入って“大瀬良塾”に入門。共に練習する過程で、球を握る右手の使い方について助言を受けた。新しい投げ方を身に付けて巻き返しへつなげる。
キャッチボールをする姿に違いがあった。山口はセットポジションから始動。直後に右手を右太ももの側面付近に置いた。「手をストンと落とすイメージですね」。無駄な動きをなくしたフォームだった。
弓を引くように、大きく手を回してトップは作らない。変更したきっかけは大瀬良だ。エースも右手の使い方はコンパクト。12月上旬に弟子入りし、助言や指導を仰いできた。「今年は何もできなかったから、変わらないといけない」と挑戦に迷いはなかった。
動きを小さくし、シンプルにした事による変化をすぐさま感じ取った。「無駄な力が入らなくなったから腕が走る感覚がする」。リリースまでに力が入り過ぎていた悪癖が解消。球をはじく瞬間だけ力を入れられるようになってきた。
変更して約2週間。自分のフォームにしていく事が今オフのテーマ。上半身と下半身の連動性も課題だ。キャッチボールやネットスローなどを継続する日々が続いている。
先発ローテ入りが期待された今季は1軍登板なし。2軍でも安定感を欠きわずか8試合の登板に終わった。来季が4年目。「やらないといけない」。強い危機感が体を突き動かしている。