12・27は広島の歴史が動いた日 2014年の年の瀬に黒田が古巣復帰を発表

 歴史が動いた日といっても過言ではないだろう。広島にとって12月27日は特別な日だ。2014年のこの日、米大リーグ・ヤンキースからFAとなっていた黒田博樹投手(当時39)が8年ぶりの復帰を発表した。1年契約で年俸は4億円プラス出来高。背番号「15」。大リーグ通算79勝を挙げた右腕は「ファンにもう一度、自分のユニホーム姿を見せたい」と決断した。

 日米通算182勝右腕が8年ぶりの古巣復帰を決めた。当時、松田オーナーは「これはすごいよ。クリスマスプレゼントだ。彼は大黒柱。精神的支柱にもなれる」と、興奮気味に話した。

 松田オーナーの予言は的中した。15年に11勝を挙げた。チームは3年ぶりにBクラスに沈んだが、15年から古巣に復帰した新井貴浩内野手とともにタッグを組みチームをけん引。16年には日米通算200勝を飾るとともに悲願の25年ぶりセ・リーグ制覇を達成。黒田と新井の涙の抱擁は今でも語り草となっている。

 16年も10勝8敗、防御率3・09の結果を残したが、日本ハムとの日本シリーズ開幕前に現役引退を発表。日本シリーズ第3戦の先発が最後の登板となった。日米通算203勝を挙げた背番号「15」は、チーム内で山本浩二、衣笠祥雄に続く3人目の永久欠番となった。ユニホームを脱いだが、若手に残した財産は17、18年の3連覇へつながった。

 19、20年はBクラスに甘んじたチームだが、黒田とともに戦いエースに成長した大瀬良や野手では鈴木誠、菊池、田中らが常に上位を目指す意識を持つ。メジャーの大型契約を断り広島に戻った「男気」は、選手だけでなくカープファンの脳裏に焼き付いている。

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