広島・奨成、広陵タッグじゃ 誠司先輩教えて!“捕手道”吸収へG小林に弟子入り
広島の中村奨成捕手(21)が27日、母校・広陵の先輩、巨人・小林誠司捕手(31)と来年1月に大阪の日本生命グラウンドで合同自主トレを行うことを明かした。3年目の今季は初の1軍昇格を果たしたが、わずか4試合の出場でプロ初安打はお預け。捕手としての考え方や心構えを学び、来季の1軍定着を目指す。
広陵タッグが実現する。中村奨が2日に弟子入りを志願したことを明かした際には調整中だったが、晴れて来年1月上旬に大阪府の日本生命グラウンドで巨人・小林と合同自主トレを行うことが正式決定した。
10歳上の先輩とは以前から面識はあるといい、「憧れでした。一緒に練習させてもらえるだけですごくありがたい。僕のレベルアップのためにもたくさん吸収したい」と目を輝かせた。
悔しい1年だった。3年目の今季は開幕2軍スタートながら好スタートを切り、一時首位打者に立つなど躍動。7月25日に念願の1軍初昇格を果たし、翌26日のDeNA戦で代打として1軍初出場を経験した。しかし、4試合全て代打で出場も4打数無安打に終わり、8月8日に無念の降格となった。会沢の負傷離脱で9月11日に再昇格したが、一度もマスクをかぶることなく、16日に抹消されてシーズンを終えた。
飛躍の4年目に向け、さらなる守備力強化が求められる。「誠司さん(小林)は送球がいいですし、何よりワンバウンドを捕る技術が高い。リード面とかの話を聞きたい。世界で戦っている人なので、遠慮せずに聞けたらいい」。17年のWBCでは正捕手として日本代表に名を連ねた扇の要から配球なども学ぶ構えだ。
来季の目標として、1年間1軍に帯同することを掲げた。「誠司さんが(契約更改交渉の際に)『自分が一番下手くそなんだという気持ちで勝負していきたい』と言っていた。いい捕手もたくさんいる。自分もまだまだ誠司さんに追いついていない。もっともっとやらないといけない」と気を引き締めた。
ベテランの石原慶が引退し、捕手枠はひとつ空いた状況。しかし、1学年上の坂倉が2番手捕手の座をつかむなど、今後もし烈な争いは続く。「一年一年が勝負だと思う」と危機感を募らせた背番号22。母校の先輩から“捕手道”を学び、自身の地位を高めていく。