広島・九里 鯉投オレが引っ張る「最低5完投」10完投中日・大野雄見て思い強く
広島の九里亜蓮投手(29)が12日、マツダスタジアムに隣接する屋内練習場で自主トレを公開。昨季の契約更改時に自身初の開幕投手を狙うと宣言した右腕は、シーズンの目標を5完投以上に設定した。2年連続で開幕からローテを守り投げ続けることで、投手陣をけん引していく覚悟だ。
充実した表情が印象的だった。九里は低酸素マスクを着用して繰り返したダッシュでも呼吸一つ乱れない。「ランニングもある程度の量を走っているし、ウエートトレ、キャッチボールも少しずつ(強度を)上げている段階」。万全の状態でキャンプに臨めそうだ。
投手陣の中心としてフル回転を誓うシーズン。こだわるのは完投数だ。昨季は2完投。今季は「最低でも5はできるように」とノルマを課した。
完投への思いは昨季、中日・大野雄の姿を見てさらに大きくなった。9月1日の投げ合いで八回途中5失点で降板した九里に対し、竜のエースは完封勝利。この試合を含めて両リーグ断トツの10完投で沢村賞にも輝いた。
「(登板20試合のうち)半分は完投している。僕自身も、完投する試合を1試合でも多くしたい。また1試合でも多く任せられるような投手にならないといけない」。高みを目指す言葉には自然と熱がこもった。
自身初の開幕投手を目下の目標に掲げる。「特別なマウンド。あそこに立つことを目指してやりたい。そのためにも昨年以上にレベルアップしたところをキャンプから見せていかないといけない」。今オフは大瀬良らが通う動作解析の専門「上達屋」で体の連動性を学ぶ。飽くなき向上心が体を突き動かしている。