広島ドラ1・栗林 森下にも学ぶ新人王への道「結果出して」1軍C完走誓う
広島のキャンプメンバーが19日、発表され、ドラフト1位・栗林良吏投手(24)=トヨタ自動車=は1軍スタートが決まった。即戦力として期待される右腕は、昨年の新人王・森下から多くのことを学び取ることを宣言。森下と同様に過度にペースを上げることなく、1軍キャンプを完走して“新人王ロード”を歩んでいく。
スタートラインが目前に迫り、表情は引き締まった。栗林がサバイバルレースを前に静かに闘志を燃やした。「結果を出して、そのまま1軍に残ることが最大の目標だと思う」。沖縄でのアピール合戦を勝ち抜き、1軍キャンプ完走を目指す。
1軍投手陣から、あらゆる技術や考えを吸収できる1カ月。「森下を含め、その人の得意なところを吸収して、それを自分に取り入れられたら」。入団前から親交を持っている昨年の新人王・森下からの学びを自らに還元する構えだ。
森下は昨年のキャンプ初日にブルペン入りし、全て直球で29球。変化球は2月3日に初めて投げた。直球を納得できる形で投げられなければ、変化球も生きないという考えに基づいた取り組みだ。フリー打撃登板では、高低の制球を分析して現状を把握。周囲に流されず、冷静に自身のペースで調整を進める姿は、栗林にとって参考となるはずだ。
キャンプ中の調整プランは「(2月下旬の)オープン戦が始まる頃に、100%になるように」。徐々にギアを上げて、上昇カーブを描くペース配分は昨年の新人王と共通する。
森下は初の対外試合登板が2月22日・ヤクルト戦(浦添)だった。栗林はキャンプ序盤での打撃投手登板を目安に挙げているが、自身のコンディションを見極めて、ブレーキもかけながらステップを踏んでいく方針だ。
開幕ローテ入りへアピールの場となる対外試合では「自分はある程度、結果と内容にこだわって、というのがあります」と力を込めた。昨年の新人王も対外試合で結果を残し、開幕ローテの座を確保している。即戦力として期待される栗林もサバイバルを制するため、常に結果を求める。
この日は大野練習場での新人合同自主トレに参加した。当初、目標に掲げたマイペース調整を崩すことなく、状態を整えている。プロ初のキャンプでも、地に足をつけて新人王への歩みを進めていく。