広島・佐々岡監督が猛ゲキ 小園よ「はい上がれ!」 初2軍Cスタート「意地見せて」
広島の佐々岡真司監督(53)が20日、12球団監督会議にリモート参加した後、マツダスタジアムで取材に応じ、3年目で初の2軍キャンプスタートになった小園海斗内野手(20)に奮起を促した。結果や内容次第で1、2軍のメンバーを入れ替える予定を示唆し、「はい上がれ」と若鯉にゲキを飛ばした。
静かな口調の中に、厳しさと期待が込められていた。佐々岡監督は小園を2軍スタートにした理由を説明すると同時に奮起を促した。はい上がって来い!シンプルで熱い言葉だった。
「フェニックスで見たときの姿勢とか色んなことを考え、足りない部分があるということを2軍コーチと話し合った。腐らず、意地を見せてほしい。はい上がって、1軍に帰って来られるようにしてほしい」
2年目の昨季、小園は出場3試合で6打数無安打。11月の「みやざきフェニックス・リーグ」でもアピール不足だった。指揮官が視察した21日のヤクルト戦は、四回の守備で正面のゴロを後逸。直後の打席で凡退し、途中交代を命じられた。
翌22日の日本ハム戦は出場機会がなく、23日の西武戦は4打数1安打に終わった。指揮官の目に映ったのは覇気のなさ。「さみしい。存在感が全くなく、何も感じない」。若手の中でも1軍経験がある。先頭に立ってのアピールを期待したが、目立たない姿に物足りなさを感じた。
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、集団移動の回数を減らしたり、密を回避するため、例年とは異なり1軍は沖縄、2軍は日南でキャンプを張る。それでも、頻繁ではないにせよ、1、2軍の入れ替えはある。
「1軍にいて調子が悪かったら遠慮なく落とす。また2軍で良いという報告があれば、思い切った入れ替えはある。みんなで競争意識を持ってやってもらいたい」
小園は今オフ、ヤクルト・山田に弟子入りして技術を磨いてきた。現有戦力の底上げを目指す今春。正遊撃手の田中広を若手がどれだけ突き上げられるかもチーム力アップにつながる。
「やっぱり期待するだけに、はい上がってほしい」。佐々岡監督はこう締めくくった。悔しさを力に変え、たくましく成長した姿で1軍に戻ってくると信じている。