広島・中村奨に喝 広陵恩師・中井監督「しっかりせえ!」
昨季、1軍デビューした広島・中村奨成捕手(21)は今オフ、大阪府内で広陵の先輩である巨人・小林に初めて弟子入りした。キャンプは1軍スタートが決定。教えを請うた心構えでグラウンドに立ち、開幕1軍入りを目指してサバイバルレースに挑む。
4年目の飛躍を目指す中村奨について広陵の中井哲之監督(58)は「本人の努力次第だと思う。今年は捕手として1軍でスタメンに出てほしいですね」と活躍を期待した。
昨年、オフに本人が母校を訪れた際は喝を入れたという。「しっかりせえ!という話はしました。自分でやったことは自分に返ってくる。私生活においても取り組み方や考え方が大事だぞ」と熱いゲキを飛ばした。
厳しく接するのはそれだけ期待をしているから。中井監督流の愛情の裏返しでもある。華々しい高校時代の活躍は今も記憶に残っており、「高校時点では僕が送り出した捕手ではナンバーワン。野手の中でも群を抜いていた。肩の強さ、足の速さ、勝負強さ。大一番で強く、ここぞという場面で打っていた」と思い出を振り返った。
中村奨だけでなく、教え子の動向は確認している。「自分が持っているものをどのように形にしていくかが大事」と中井監督。ブレークを切に願っている。
◆中村奨の高校時代 廿日市市立大野東中から広陵高に進学。2015年の1年夏の広島県大会から背番号「2」をつけた。
3年夏に広島代表として甲子園出場を果たし、決勝に進出。花咲徳栄に敗れ準優勝に終わったが、準決勝までの4試合で3試合連続本塁打や2度の1試合2本塁打を含む6本塁打を記録。清原和博の1大会個人最多本塁打記録(5本)を更新し、1大会個人安打記録(19本)も達成。高校通算では45本塁打をマークした。
甲子園大会終了後の9月に開催された、U18ワールドカップには日本代表の捕手として出場。2017年度ドラフトでは広島と中日が競合。抽選で広島が交渉権を獲得した。