広島・森下 初開幕投手勝ち取る 佐々岡監督「今年は競争」大瀬良、九里と三つどもえ
2月1日から始まる春季キャンプに向け、広島・佐々岡真司監督(53)ら首脳陣や1軍選手が31日、キャンプ地の沖縄入りした。昨季、新人王に輝いた森下暢仁投手(23)は開幕投手争いを勝ち抜くことを宣言。この1カ月間で結果を残し、充実したキャンプを過ごすことを誓った。
例年とは違い、コロナ禍という厳戒態勢の中で粛々と沖縄入りした森下は、いつも通りのクールな表情を見せながら静かに闘志を燃やした。「競争に勝ってしっかりとローテを守れるように。2桁勝てるようにやっていきたい」と決意をにじませた。
目標は3月26日の中日戦(マツダ)で自身初の開幕投手を務めることだ。そのためにキャンプでは全力投球を心掛けながら成果を残していく気概でいる。「全て結果だと思う。守備もそうですし、立ち居振る舞いもそう。総合的にできることをやっていきたい」と力を込めた。
昨年のキャンプイン前日は、佐々岡監督がエース・大瀬良に開幕投手を託すことを明かしていた。しかし、今年はその大瀬良が右肘手術の影響で2軍スタートとなり、指揮官は「今年は競争。練習を見てから決めようかなという感じです」とキャンプでの内容を見て開幕投手のふるいをかけていく意向を明かした。
現段階で開幕投手は白紙だが、大瀬良だけでなく、昨季1年間ローテを守り、8勝6敗、防御率2・96の成績を残した九里もライバルとなる。森下を含めて開幕投手は三つどもえの様相を呈している。
それでも、ルーキーながらチームトップとなる10勝をマークし、防御率1・91の好成績を残した右腕。目標であった新人王も獲得し、有言実行を果たしたことは確かな自信にもつながっている。「昨年は一からのスタートだった。1年間ある程度投げ切れたのは自信になっている。もう一度ローテを守り抜く準備をできるようにしたい」と端正な表情から目をぎらつかせた。
2月1日からブルペンに入り、その後は自身の感覚と相談しながら、球数やブルペン入りの頻度などを決めていく予定だ。「直球だったり、変化球だったりの精度を求めていきたい。全球種しっかりと投げ切れるようにやりたい」。レベルアップを口にした背番号18が2度目のキャンプで堂々の主役を張る。