【石原慶幸’Sチェック】ブルペンは捕手の練習場でもある

 「広島春季キャンプ」(2日、沖縄)

 この日から早出練習が始まった。捕手では坂倉と中村奨の姿がグラウンドにあった。

 捕手練習は地味だ。加えてやらなければいけないことは多岐にわたる。ブルペンで投球を受ける、スローイング練習、ワンバウンドを止める、打撃練習。ミーティングもある。

 ただ、それは普通だ。会沢に追いついて勝負できるラインに立つためには、やることは多い。僕はやらされる練習があって良いと思っている。練習の意味を理解しながらやっていけば、たくさんのことが身についてくる。

 キャンプ初日のブルペンで石原と中村奨を見て思ったことがある。試合と同じ感覚、気持ちを持ちながら球を受けることが、進歩につながるということだ。

 ブルペンは投手の練習である一方で、捕手練習でもある。ある球種の調子が良くなかった時、他に使える球種を知ることができる。ボールになる球も左右どちらが多いか、傾向が分かってくる。若手は伸びしろしかない。考えて、一つ一つの気づきが成長を後押していく。(デイリースポーツ評論家)

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