広島OB高橋里志さん死去 72歳、肺がん 77年最多勝

 元広島投手で、最多勝と最優秀防御率のタイトルも獲得した高橋里志さんが1月31日に肺がんのため広島市内の病院で死去していたことが3日、分かった。72歳。葬儀は2日に家族葬を行った。

 福井県敦賀市出身。敦賀工から電電北陸を経て、67年度ドラフト4位で南海に入団。72年オフに自由契約となり、1年間の浪人生活を経て、74年に古葉竹識コーチ(当時)の誘いを受けて広島に打撃投手として移籍。シーズン中に投手に復帰した。77年に20勝14敗で最多勝を獲得。79、80年には2年連続の日本一も経験した。

 81年に日本ハムへ移籍し、82年には最優秀防御率のタイトルを獲得。85年に近鉄に移り、86年限りで現役を引退した。18年間の通算成績は309試合登板、61勝61敗4セーブ、防御率4・44。

 引退後は広島に戻り中国放送で10年間、野球解説者を務め、広島市内で飲食店も経営していた。また、カープOB会の副会長としても尽力した。

 南海時代は鳴かず飛ばずだったが、広島に移籍して開花。生前は「僕の野球人生はカープに見いだしてもらった。カープのおかげで今の自分がある」と感謝の言葉を口にしていた。

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