「広島春季キャンプ」（９日、沖縄）

　昨季の新人王が圧巻の投球を見せた。広島・森下暢仁投手（２３）がフリー打撃に初登板。今年初めて打者と対戦して２３スイング中、安打性の打球を２本に抑えた。

　「しっかりと腕を振って投げることを意識した。悪くなかったし、打者に投げられて良かったというか、感覚をつかめた」

　田中広、長野、クロン、鈴木誠を相手に、それぞれ５球ずつ２セットを投げた。最速１４５キロの直球を軸に変化球を交え、テンポ良く腕を振った。

　クロンに対しては１０球中６スイングで、１球が空振り、５球がファウル。１本もフェアグラウンドに飛ばせなかった。佐々岡監督は「さすがの一言。フォームも安定しているし、その分、球も打者の手元で伸びていた。ひとつ、ふたつ違うかなという投球だった」と絶賛した。

　第２クールを終え、「いい感じです。しっかりと打者を抑えていけるようにしたい」と前を向いた右腕。目標である開幕投手に向けて歩みを進めていく。