広島ドラ1・栗林 鈴木誠に4連続ボールも田中広「いい回転」高評価プロ初フリー

 ランチ特打のマウンドに立ち、打者を相手に投げ込む栗林(撮影・立川洋一郎)
 森下(左)に追いつけ追い越せ-。並んでダッシュする栗林
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 「広島春季キャンプ」(9日、沖縄)

 広島のドラフト1位・栗林良吏投手(24)=トヨタ自動車=がフリー打撃で打撃投手を務め、プロ入り後初めて打者を相手に投球した。鈴木誠や田中広ら主力4人と対戦。力みもあって打者6人に3安打を浴び、30球中ボール球11球と乱れた。“ホロ苦デビュー”となったが、直球は最速146キロを計測。周囲から評価する声が相次ぎ、能力の片りんは示した。

 現在地を把握できたことに意味があった。栗林がプロの打者と初対戦。田中広、長野、クロン、鈴木誠の主力4人に対して、足を高く上げて力強く腕を振った。

 「打者が真っすぐにどのような反応をするのか、どれくらい通用するのかを意識して投げました」。直球のみ30球。小細工せずに、ストライクゾーン目がけて腕を振った。

 1人目の田中広、続く長野に安打性の打球を1本ずつ打たれたが、差し込む場面も目立った。最速は146キロを計測。新外国人・クロンには3球連続のファウルを打たせるなど球威を示した。「前半はゾーンに強く投げられて良かった」と収穫を口にした。

 ただ、今後に向けた課題も見えた。4人目の打者・鈴木誠を打席に迎えた場面で感覚にズレが生じる。初球の見逃しストライクの後は4球連続でボール球。引っ掛けた球など明らかな異変が見えた。「日本を代表する打者なので、いいところを見せたいという気持ちが力みにつながり、バランスを崩した」。相手を過度に意識したことを猛省。「同じ平常心で、バランスよく投げられたら良かった」と次回以降への課題とした。

 結果は打者6人と対戦して安打性の打球は3本。30球中、ボール球が11球もあった。ホロ苦い経験となったが、周囲は最速153キロ右腕に素質を感じ取った。

 田中広は「角度があって、縦にいい回転をしていた。いい球は来ていた」と評価。視察した阪神・御子柴スコアラーも「森下君と遜色ない球を投げていた。あれだけの直球があれば他の変化球も生きる」と警戒を強めた。

 即戦力として期待する佐々岡監督は結果よりも内容を評価。「100(%)ではない中でも、しっかりとした球を投げていた。順調に来ていると思う」と及第点を与えた。

 栗林は今後の打者との対戦へ向けて「狙った時に、しっかり狙ったところに投げられるように」と修正を約束。今回の経験を糧に、次回以降は内容も結果も求めていく。

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