広島・ドラ2森浦 鈴木誠を三振斬り!タナキクも料理!開幕1軍へ上々デビュー
「広島紅白戦、白組3-0紅組」(12日、コザしんきんスタジアム)
広島ドラフト2位の森浦大輔投手(22)=天理大=が12日、今キャンプ初の紅白戦に登板し、1回を三者凡退に抑える上々のデビューを飾った。“タナキクコンビ”を簡単に打ち取ると、鈴木誠からは得意のスライダーで三振を奪った。目標の開幕1軍に向け、左腕の猛アピールが続く。
いつも通りのポーカーフェースで黙々と腕を振った。鈴木誠を三振に斬った森浦が、大学3年秋以来のバッテリーとなった同窓で、1学年先輩の石原とグータッチを交わした。計13球を投げ、1回無安打無失点の上々デビューだ。
「1イニングでアピールをしないといけないので、全力で腕を振って投げた。しっかりと腕を振ることができたので良かった」
三回から登板。先頭の田中広をスライダーで捕邪飛に打ち取ると、続く菊池涼はチェンジアップで右飛。鈴木誠にはフルカウントから外角スライダーで空を切らせた。「曲がらなくて、そのまま抜けた」と狙い通りの球ではなかったが、日本の4番をねじ伏せた。
変化球主体の投球で主力を三者凡退。佐々岡監督は「もう少し真っすぐの強さが出てくれればいいとは思うが、打ちづらさやタイミングの取りづらさがフォーム的にあるのかな。それが本来の投球スタイルかなと思う」と評価。視察に訪れた巨人・中里スコアラーは「チェンジアップがいい抜けをしていたし、テンポもいい。広島の中継ぎにはいない貴重なタイプ」と新戦力に警戒を強めた。
8日のシート打撃以来となった登板で結果を残した。しかし、直球の最速は139キロだっただけに「もっと調子を上げていきたい。コースを厳しく突いて、ストライク先行で投げていきたい」と課題を口にし、現状に満足することはなかった。
目指すのは開幕1軍だ。今後は対外試合も始まり、生き残りをかけた激しい競争が続いていく。新調したグラブは「いい感じ」とすっかりとなじんでおり、「四球を出さずにテンポ良く打者を打ち取っていきたいなと思う」と静かに闘志を燃やした。
物静かな性格とは裏腹に、堂々たるマウンドさばきを見せた期待のルーキー。幕は開けたばかり。さらなる高みを目指していく。