広島・森下 省エネ投法 打者9人中6人を3球以内で片付けた!完投も勝利も増やす

 「広島春季キャンプ」(13日、沖縄)

 広島・森下暢仁投手(23)が13日、今季は“省エネ投法”で、昨年2回だった完投数を増やすことに意欲を示した。この日はシート打撃に初登板して打者9人と対戦。被安打1本と上々の内容で、6人の打者を3球以内に打ち取った。球数を抑えることで長いイニングを消化できれば、完投の可能性もより高くなる。開幕投手を目指す昨年の新人王が、2年目のシーズンへ準備を進めていく。

 貫禄十分の31球を披露しても、一喜一憂した様子はなかった。自身の現状を冷静に把握し、投球の質を高めていくことが最優先。森下は「いいところはいいところで、悪いところは悪いところで自分が反省すればいい」と収穫と課題を今後の糧にする考えを示した。

 打者9人との対戦で、早めの勝負が際立った。1巡目は野間に対して2球目で二ゴロ。石原を初球で右飛に仕留め、田中広には2球目で左飛に。2巡目では、会沢を2球で追い込み3球目で二ゴロ。野間を真ん中高めの直球で3球三振に斬ると、最後の石原には2球目で中飛に打ち取った。9人中6人を3球以内で片付け、リズムの良さが光った。

 少ない球数なら、長いイニングを消化できる。試合展開に左右される要素だが、完投が増える確率も上がる。「球数が少ない方が自分自身も楽ですし、テンポもいい。そっちの方がいいとは思います」と、完投できる試合を多く作ることに意欲を見せた。プロ初完封を8月14日の阪神戦(京セラ)で記録するなど、新人王を獲得した昨年は2完投だった。

 昨年は18試合で投球回は122回2/3と、1試合平均6回から7回を消化している計算。「ストライク先行にしないと、カウントを悪くして投げる球が限られてくる。そうやって打たれてしまうという傾向も絶対ある」。コースを狙い過ぎて不利なカウントになると、狙い球も絞られやすい。常に主導権を握り、各打者への球数を抑える投球術を向上させれば、一人で投げきる試合も多くなってくる。

 この日許した安打は、堂林の二塁打のみ。直球の最速は148キロ。佐々岡監督は「バランスもいいし、今のところ言うことはない」と満足顔だ。ただ、森下は「真っすぐが高めに浮いたりしていたので、そこが課題」と反省を忘れなかった。

 2年目を迎え、自身に課されるハードルは高い。開幕投手を狙う背番号18は「まず抑えないといけないのが大事。しっかり打者に向かっていきたい」と次の段階となる対外試合へ意気込んだ。“省エネ投法”を磨き、今季も投手陣の軸となる。

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