広島・遠藤 “安田斬り”誓った 16日練習試合・ロッテ戦“スライド登板”へ闘志
「広島春季キャンプ」(14日、沖縄)
広島・遠藤淳志投手(21)が14日、“安田斬り”で首脳陣に猛アピールすることを誓った。先発予定だった阪神戦(コザしんきん)が雨天中止となり、16日の練習試合・ロッテ戦(同)に“スライド登板”することが決定。同学年でもある相手の主砲を封じて勢いを付け、開幕ローテの座へ突き進む。
心のスイッチを切り替え、新たに訪れる戦いに闘志を燃やした。試合開始の約30分前。突如として雨脚が強まり、あっという間にグラウンドは水浸しとなった。チームの対外試合初戦に先発予定だった遠藤は、16日のロッテ戦に登板が持ち越しになったが「気を引き締めてやるだけだと思います」と2日後のマウンドに視線を向けた。
雨で流れた11日の紅白戦にも先発予定だった右腕。2回続けて天気に水を差された形となったが、ロッテ打線との対戦をプラスに捉える。勝負を楽しみにする打者は、「安田君です。同世代でもありますし、やっぱり対戦してみたい。同級生なので、また違った思いがあると思う」と胸を高ぶらせた。
同じ1999年生まれで、互いに高卒4年目と共通項も多い。安田は昨季113試合に出場して6本塁打。チームの4番を担うまでに成長した主砲を抑えることができれば、首脳陣への大きなインパクトになる。昨年のキャンプ中に練習試合で対戦し、結果は左飛と犠飛。「次は三振を取ります」と力強く宣言した。
15日の休みを挟んで16日からの第4クールでは、対外試合2試合と紅白戦1試合が予定されている。佐々岡監督は「確定している投手は、そこまでいない。先発も。(中村)祐太、矢崎、薮田、床田。そこにスコットがどう入って来るか。誰が何番目で、というのはこれから」。実戦では内容を重視しながら、当落線上の投手をふるいにかける方針を示す。
遠藤もローテ入りは確約されていない立場。「昨年ローテを守ったけど、もう1ランク、2ランクとレベルアップしてもらわないといけない。どんどん投げてアピールしてほしい」と指揮官。サバイバルの先陣を切る右腕に、期待を寄せた。
この日、遠藤はブルペン入りして約50球。「確率良く強い真っすぐを投げていけるように。ゾーンでしっかり勝負して、意図のあるボールを全部投げていければ」と16日の“初陣”へと意気込んだ。登板機会に飢える男の視界にあるのは、開幕ローテの座。天気には負けても、相手打線に負けるつもりはない。