広島・大瀬良「意識高い中でいい競争できている」2軍Cから開幕投手へ
「広島春季キャンプ」(15日、沖縄)
広島の大瀬良大地投手(29)がデイリースポーツのインタビューに応じた。今年6月に30歳を迎えるエースはリーグ優勝と日本一へ導く理想を掲げた。
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-他球団に目を移しても、91年生まれの選手は多い。
「高校時代に、今プロで活躍している同級生と対戦したこともあります。大学日本代表で“同じ釜の飯を食った”じゃないですが、仲良くしていた選手たちはより意識するというか。成績にしろ、記事に出ていると見ますし、そういった意味ではいいライバル関係じゃないですけど、そういった思いで過ごしています」
-同級生で意識する他球団の選手は?
「いっぱいいますけど、投手なら岩貞(阪神)と仲がいい。投げ合うこともあったし、そういう時は負けたくないなというのはあります。打者なら梅野(阪神)、パ・リーグなら山川(西武)。やっぱり大学で仲が良かったというのもあるし、そういった意味で、その3人は特別な感じはしますね」
-岩貞は今季から、自身と同じ投手キャプテンになった。
「彼も普段は結構面白いことを言ったりして場をにぎわせてくれますが、野球になるとすごくストイックにやる人間。見習うこともたくさんあるし、同じキャプテンという立ち位置で、お互い頑張っていけたら」
-入団当初に漠然と思い描いた30代のイメージと比べて。
「野球に対する知識に関しては、思い描いていたものよりたくさん学ぶことができているかな。技術的なことだけじゃなく、体に関することだったり、もっと深いところでの野球に対する知識というのは思っていたより増えているんじゃないかなと思います」
-中堅という立場に差し掛かり、まさに今が働き盛り。
「若い時はガムシャラに全てを100%で、たくさんの数をこなしてという練習の取り組みをしていました。数をこなすことは今も必要なことだと思っています。ただ、それをガムシャラにやるのではなく、意図を持って。その意図も、その時その時で変わってくると思う。そういう柔軟な対応、思考は若い時に経験させてもらえることがたくさんあって学んできた。周りを見渡す力も付いてきたと思いますし、いろんなところに目を向けて、やっていかなきゃいけない年にはなっていると思います」
-そういった意味では、2軍キャンプで若い選手と接する機会も増えた中、若手に感じることは。
「いろいろ考えてやっているな、というふうに見ています。一生懸命やっているからこそ、結果として出ていない時は『あれだけ頑張ったんだから、結果が出てほしいな』と思いますし、あまり練習をやっていないとか、そういう選手はいないので。意識の高い中で、いい競争はできているんじゃないかなと思います」
-昨年は5位で2年連続Bクラス。リーグ3連覇を経験した立場として、チームの変化をどう捉えているか。
「どんどん若い子たちも芽が出てきていましたし、もちろん3連覇を経験している選手もたくさんいる。実績があって経験があってという『核』になる選手、支えてきてくださった選手がいなくなって、若い子たちが出てきている時期。もちろん優勝を目指していく中で結果を出さないといけない世界。結果を出していくことが、もちろんいいことですが、やっぱりうまくいかないこともあると思いますし、それが多く続いたのが昨年だと思います」
-右肘手術からの復活を目指す中、ここまでの調整は。
「自主トレ期間も思っていた以上にいい状態でこなすことができましたし、うまくキャンプインできましたので、今のところは不安なく、どんどん状態を上げていけるんじゃないかな。手応えを感じています」
-覇権奪回を狙う今季。まずは開幕投手を九里、森下と争う。
「今の僕ができることはとにかく肘をいい状態に戻して、昨年よりいいボールを投げるとか、そういったところ。それができれば、普通に勝負はできると思っている。今からどうこうアピールするというより、まずは勝負できる体に持っていくこと。このまま順調にいけば、普通に勝負はできると思っています」