広島の新人ストッパー栗林に北別府氏が期待 永川との違いは豊富な球種と制球力
広島の新人ストッパー栗林は通用するのか?デイリースポーツウェブ評論家の北別府学氏は、お化けフォークを操り、新人ながら165セーブを記録した剛腕永川と比較。「球種と制球力」で上回る栗林に期待を寄せた。
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開幕を迎えるにあたって投手スタッフの陣容がほぼ整った。
心配していた大瀬良は手術の影響を感じさせないぐらい順調だし、森下も1年目でフル回転した去年の疲れが見られないほど充実している。
出遅れていた野村にしても、開幕を前になんとか滑り込んできたね。ソフトバンク戦ではポンポンとテンポよくストライクを先行させる彼らしい投球を見せていた。
九里もいいね。リキみがなくなった。いい意味で“抜く”ことを覚え、打たせて取る投球ができるようになってきている。四球を出さないのもいい。カーブを巧みに使って緩急をつけて投げる森下の存在、後輩の活躍がいい刺激になっているのではないかと思う。
開幕ローテはこの4人に床田と中村祐を加えた6人で回すことになりそうだ。
抑え役にはルーキーの栗林が指名された。故障したフランスアの代役だが、彼の武器はストライクを取れる制球力。さらにカット系に加えて遅いボールも持っていてカウントを稼げる。そこが特長だ。
21日のソフトバンク戦は1点リードの九回に登板し、二死満塁までピンチを広げたが、無失点に抑えた。
2長短打と1四球で塁を埋めたときは肩で息をし、深呼吸して自分を落ち着かせていた。しかし、シーズンイン直前にこのような緊張感を味わうことができて、逆によかったのではないか。
オープン戦は自責点0。ピンチらしいピンチを招いていなかったからね。シーズンに入れば、こんな試練はいくらでもある。九回にうれしくないドラマを作られるのは困るからね。
私が投手コーチをしていた2003年のシーズンは新人の永川(現投手コーチ)を抑え役にした。結果、その年は25セーブを挙げた。
彼は栗林とは対照的に球種に乏しく、直球とフォークボールの2種類しかなかった。ただ、フォークは打者の1メートル手前でワンバウンドしても空振りを取れるほど、よく落ちた。怖い物知らずで、投球が面白くて仕方なかったと思う。
後半戦が始まる前、「お前、プロの世界は意外にたやすいと思っとるじゃろ?」とジョーク混じりに聞くと「はい」と答えたので、「そう甘くはないと心得ておけよ!」と気が緩まないように言ってたんだけどね。
案の定、徐々に見極められるようになった。フォークはベース板から外れると振ってくれない。肝心なのは怖いものを知ってからどうするかということ。
その後、数年間ストッパーとしてしっかり働いてくれましたね。投手コーチとして随分ハラハラして見ていましたけど。
栗林には球種と制球力がある。なんとかこの大役をこなしてほしいと願っています。
さあ、シーズンが始まりますね。私もテレビのスタジオではありますが、先日、野球解説者として帰ってきました。
仕事に戻ると、病気で休んでいたころに比べて生活にメリハリが出てくるし、記憶力も磨かれて、体調がよくなっていく感じがします。
今年は予定どおりにプロ野球が開幕しそうですね。まだ入場者数など制約はあるけど、プロ野球界が盛り上がり、カープにとってもいいシーズンとなることを願ってます。