カープ開幕戦逆転負けも石原慶幸氏「九回は3連覇した時のあきらめない姿勢を感じた」
「広島6-7中日」(26日、マツダスタジアム)
広島は終盤に投手陣が打たれ、逆転負けで開幕戦を落とした。デイリースポーツ評論家の石原慶幸氏(41)は開幕戦の難しさを指摘しつつ、打線が九回に見せた粘りに今季への期待を感じたという。
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改めて開幕戦の難しさというものを感じた試合だった。大瀬良は七回まで完璧ともいえる投球だった。会沢の素晴らしいリードにも、しっかりと応える内容を見せていた。
しかし、八回に先頭・木下拓に二塁打を打たれ、1死後、代打・福留に四球を与えた。ピンチが広がる中で、抑えてやろうという気持ちと体の動きに少しずつズレが生まれていったように見えた。満塁で阿部を迎えた場面では明らかに力が入っていた。結果的に2点打を浴びて降板することになったが、実績、経験とも豊富な大瀬良でさえもこういう形になってしまうところに、開幕戦がいかに特別であり、難しい試合であるかを感じた。
ただ、苦しい試合展開の中でも打線はあきらめず、九回はあと1本出ればというところまで反撃した。野手にとっても開幕戦という特別な試合の中で、3連覇した時に見られた最後まであきらめない粘りの姿勢を示したところに、今季への期待を抱かせてくれた。
確かにエースで開幕戦を勝てればベストだったが、今後も試合は続いていく。とりあえず1試合終え、次の試合からは選手も落ち着いて臨めると思う。打たれた投手陣はもちろん悔しさはあると思うが、相手あってのことなので打たれることもあれば抑えることもある。反省すべきところは反省して、気持ちを切り替えて次の登板に備えてほしい。