広島・菊池涼介通算100号&鈴木誠也V弾!32イニングぶり得点&連敗脱出
「中日3-7広島」(16日、バンテリンドーム)
三塁ベンチ、そして鯉党が身を乗り出して白球の行方を追った。思いは届いた。初回、菊池涼が捉えた打球は、乾いた音を残しながら左翼席へ飛び込んだ。静寂が一瞬で歓喜に変わる。待ちに待った瞬間。スコアボードに「1」が刻まれた。
「良い先制点になって良かった」。菊池涼はシンプルな言葉で振り返った。節目の通算100号は、チームの連続イニング無得点を「31」で止める値千金弾でもあった。
重い鎖をほどかれた選手は躍動した。同点で迎えた三回には「ランナーをかえすことができて良かった」と、野手主将の鈴木誠が決勝の4号3ラン。その後も会沢、西川の一打で加点した。13安打7点で打ち勝った。
佐々岡監督は「先頭で1点が入って重苦しい空気が(変わった)ね。菊池から始まった1点が大きかった」と胸をなで下ろした。10日巨人戦の四回に2点を奪って以降、打線は沈黙。前日15日の阪神戦まで6年ぶりとなる3試合連続完封負けを喫した。負の連鎖を一丸で断ち切った。
連敗を3で止め、貯金を1とした。鈴木誠は「きょう良い試合ができたので、こういう試合をたくさん。ファンのみなさんが喜ぶような試合をたくさんしたい」と力を込めた。名古屋から再び上昇気流に乗る。