広島・鈴木誠 感謝の通算150号「僕だけの力ではない」江藤智に次ぐ球団年少記録
「巨人3-6広島」(24日、東京ドーム)
節目の一発にふさわしい弾道が試合を決めた。豪快にバットを振り上げた広島・鈴木誠也外野手の驚弾が、敵地に静寂を呼んだ。「(バットの)先気味だったのですが、角度的に上がってくれた」。2戦連発の逆転6号2ランで自身通算150本塁打。26歳8カ月での到達は球団では1996年・江藤智の26歳2カ月に次ぐ2番目の年少記録だ。
1点を追う五回。無死一塁で戸郷の直球を完璧に振り抜いた。高く舞い上がった打球はグングン伸びて左翼スタンド上段に着弾。つなぐ意識を持ちつつ「四球後だったので、積極的には行きたいなと思っていた」と最高の結果をもたらした。
前夜は菅野から一発。ウグイス嬢が「150本塁打を達成」とアナウンスした直後に「あと1本」と訂正したが、一夜明けて正真正銘のメモリアル弾。本人は150号にも「試合に出してもらっているからこそ、なので僕だけの力ではない」と控えめだが、佐々岡監督は「誠也の一発から、いい流れで試合ができた」とご満悦だ。
キャンプから新しい打撃フォームに取り組み、試行錯誤を重ねる日々。若手に助言を求められると「自分で試してみて、やってみた結果、どうなるかが単純に面白い」と伝えてきた。「これからも、いいところで打てるように」。原動力は尽きることのない探究心と向上心。主砲のバットがチームを歓喜へ導く。