貧打広島6連敗の異常事態 助っ人に頼らず「元気な若手の積極起用も」と北別府氏
広島が対巨人(9)戦(5日、マツダスタジアム)で0-4の完封負けを喫し、1分を挟んで6連敗となった。3連戦で3点。今季を象徴するよう貧打ぶりにデイリースポーツウェブ評論家の北別府学氏は「元気な若手を積極起用するなど、なりふり構わずベンチが動いて打開するしかない」とハッパをかけた。
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ヒットは出ているのに点が入らない。1本出ていれば、ある程度は有利な展開に持ち込めるのに、その1本が出ないから結局は僅差で競り負ける。カープはいま、敗戦の一番悪いパターンに陥っているのです。
(広島は34試合を消化して13勝18敗3分。5日の敗戦で今季5度目の完封負けとなった。その5試合を含め、3得点以下が21試合。得点力不足は深刻だ)
投手は踏ん張っているし、盗塁やエンドランで得点圏に走者を進めているから、手の打ちようがないわけではない。それだけに歯がゆいね。
5日の試合では4番に今季初めて松山を据えて、調子が落ちてきた西川を5番に下げたが、結果にはつながらなかった。
鈴木誠也も3割以上の打率は残しているものの、チームに点が入らない焦りからか、甘い球を見逃したり、どうもチグハグな面が見られる。
1、2番を入れ替えたり、クリーンアップを組み替えたり、ベンチもいろいろ打順をいじって工夫はしているが、機能していないのだから、さらに動いて結果を求めていくしか方法がない。なりふり構わず動いて打開するしかないだろう。
外国人の成績で阪神や巨人と差が見られるのは確か。阪神のマルテとサンズ。巨人のウィーラー。現状の活躍ぶりはクロンを大きく上回っていますからね。
クロンにも当たりは出てきているが“ここ”という場面で打ってほしいのが正直なところ。だが、必ずしも助っ人選手に頼る必要はないと思う。打撃優先で元気な若手を、もっと積極的に起用してもいいのではないか。
打線につながりを持たせ、得点力をアップさせるのがベンチの仕事。今は点を取っても、それ以上に取られるような最悪の状態ではないわけだし、やりようによっては何とかなるはず。
選手自身は1点を取る打撃に加えて、1点を与えない守備力も磨いてほしい。今季は失策数が多いしパスボールも目立つ。
投手は“なぜあそこに投げてしまったのか”という反省を次に生かすこと。ムダな失点を避け、ムダなボールも省く。工夫することはたくさんある。
大量点が望めない以上、手にした1点を死守する、そういう意識が大事。まだ100試合以上も残っている。巻き返すチャンスは十分にある。そういう戦力です。