広島 小園「全力」3打点&同級生の羽月2点打 若鯉で鬱憤晴らし4位浮上

 2回、羽月の適時打で生還しベンチの出迎えに笑顔を見せる小園(撮影・坂部計介)
 2回、右翼線への2点二塁打を放つ羽月
 ヒーローインタビューで笑顔を見せる高橋昂(左)と小園(撮影・坂部計介)
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 「広島9-2DeNA」(14日、マツダスタジアム)

 広島が11安打9得点の猛攻でDeNAに圧勝した。二回、小園海斗内野手(20)がチームに22イニングぶりの得点をもたらす先制打を放つと、同級生の羽月隆太郎内野手(21)も負けじと貴重な追加点となる2点タイムリー。若鯉の活躍もあり単独4位に。ようやく目覚めた広島打線が、チームに勢いをもたらしていく。

 これまでの鬱憤(うっぷん)を晴らすかのように打線が爆発した。11安打9得点。重い扉をこじ開けたのは若鯉らのバットだった。二回、先頭の西川が一塁・ソトの悪送球で出塁すると、安部の二ゴロをルーキーの二塁・牧が二塁へ悪送球。相手の失策が重なり、無死二、三塁となった。

 この絶好機を逃すまいと、20歳の小園が積極果敢に打ちにいった。先発ロメロの初球チェンジアップを強振し、一、二塁間を破った。先制のタイムリーに「守備位置を見ながら内野ゴロでもいいという気持ちで入ることができた。抜けてくれて良かった」と表情を緩めた。

 負けじと同級生でライバルである羽月も続いた。2死満塁で打席に立つと、スライダーを力強く引っ張った。右翼線への2点二塁打に「食らいついていきました。追い込まれていたので、何とか後ろにつなぐ気持ちでいきました」。1イニング3得点以上は4月27日のDeNA戦以来、11試合ぶりだ。

 打線は8日・中日戦の七回に得点を挙げて以降、沈黙していた。ようやく奮起して22イニングぶりに得点すると、終盤にも得点を積み重ねた。貧打にあえいでいた赤ヘル打線が久々につながった。

 チームは単独4位となり、借金は4に減らした。佐々岡監督は「最近はなかなか点が入らない。つながらない展開が続いた中で先制点を取ることができてチームが乗っていけたのは良かった」と野手陣をたたえた。

 小園は七回1死二、三塁から左犠飛を放ち、八回2死満塁ではしっかりと押し出し四球を選んだ。守備も無難にこなすなど3打点の活躍でチームの勝利に貢献し「スタメンで使ってもらえてチャンスなので、一日一日やっていけたらいい。全力でやるだけです」。最近、2番打者を務める羽月は「与えられた役割を全うしたい。まだ練習が必要。大事にやっていきたい」と話す。2人がこのまま好調を維持し、レギュラー定着という目標に向かって歩みを進めていく。

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