広島・九里、リーグトップタイ5勝 頼もし~鯉女房に導かれて2失点完投
「巨人2-10広島」(19日、東京ドーム)
右翼・曽根の好捕で試合が終わると、広島・九里は両手を高々と突き上げた。喜びの余韻を感じながら、バッテリーを組んだ中村奨とは笑顔でグータッチだ。6安打2失点でつかみ取ったリーグトップタイの5勝目。今季2度目の完投で飾った。
「きょうは絶対に勝つという気持ちでマウンドに上がった。勝てて良かった」
四回2死で岡本和に先制ソロを浴びたが後続をピシャリ。傷口を最小限に止めた。「踏み込んできているように感じた打者には、内角へ投げられた」。中村奨のサインに首を振り自らが引っ張る場面も。頼もしさがあった。
菊池涼らが新型コロナウイルスの陽性判定を受けたため、野手陣は大幅なメンバー変更を余儀なくされた。チームのピンチだからこその強い思いがあった。佐々岡監督は「粘り強い投球でチームを救ってくれた」と力投をたたえた。
右ふくらはぎの故障で離脱していた大瀬良が18日に1軍復帰。順調なら今後は大瀬良、九里というローテ順が続く。「今季はチームを引っ張っていきたい存在になりたいと思ってやっている」。大瀬良とは同期入団の同学年でライバルでもある。刺激を受けながら腕を振り、勝利への道を切り開く意気込みだ。