野村をリリーフに!広島投手陣の再整備を北別府氏が提案「配置転換が最善の道」
初登板から連続先発の記録を持つ広島・野村祐輔投手(31)が極度の不振に喘いでいる。現在0勝4敗。プロ入り以来、最大のスランプに陥った先発男に、デイリースポーツウェブ評論家の北別府学氏は「配置転換が最善の道」とリリーフへの転向を勧めた。
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リリーフへの転向と言っても、本人が決めることではないんでね。あくまでも首脳陣が判断することだけど、私は配置転換してもいい時期が来ていると思う。
先発にこだわらず、新たな道に進んでみて模索する時が来ているのではないか。もしかすると、物すごい道が待っているかもしれない。
今年は先発登板しても好調が長く続かず、3度も2軍落ちしているよね。もうベテランの域に近づいている立場の投手。自らファームで調整しながら、その新しい道を開拓してほしい。
投手としての限界というのではなく、適材配置と表現したほうがいいのかもしれない。
今の野村は序盤は比較的安定していて、中盤に大きく崩れる傾向にある。
そもそも力に頼らず、コーナーをきっちり狙って投げ分けるタイプ。ストライクゾーンの四隅を細かく使って、打者を料理する投手だ。
ただ、最近はファウルで粘られることが多く、さらにコースいっぱいを狙い過ぎるためボールになり、歩かせるケースが目立つようになってきた。
それと、いいときは完璧な投球をするんだけど、そのいい時と悪い時の差がはっきりしていて、好投した次の試合で早期降板という結果を目にすることが増えた。そして降格と昇格の繰り返し。
先にも触れたけど、野村は序盤が安定しているのだから、短いイニングを任せれば、しっかり役目を果たすと思う。むしろ現状の適性から判断するなら、リリーフ向きかもしれない。
リリーフに回れば、1イニングあるいは2、3イニングのロングリリーフなど、使い勝手のいい投手になるはずだ。
1軍では先発の頭数が不足していて、頻繁に2軍から若手を引き上げては実力を量っている。
その中で玉村という新戦力が生まれた。高橋昂也は2軍での再調整となったが、徐々にメンバーがそろいだしている。
逆にリリーフ陣が手薄になってきた。大道が先発に回り、塹江に少し疲れが見え始めている。栗林につなぐピースとして1枚、力のある投手が加われば、少しばかり安心できるんじゃないか。
野村は先発で十分な実績を残しているのだから、頼りになるリリーフ投手という自分の居場所を築けるかもしれない。
本人は先発で投げることを望んでいるだろうが、新しい可能性を発見できるかもしれないんですよ。この世界を長く生きていくことにつながるかもしれない。
チームにとっても本人にとっても、これが最善の道だと思うんだけどね。どうだろうか。