広島・大瀬良 勝ち星遠く 6戦連続勝ち星なし 集中砲火で今季最短3回6失点KO
「巨人11-8広島」(29日、東京ドーム)
ベンチに腰を下ろした広島・大瀬良は唇をかんだ。グラウンドに視線を向けながら投球を回顧する。今季最短の3回6安打6失点で降板。白星への道を切り開けなかった自分自身に悔しさが募った。
「(状態は)悪くなかったのですが、点を取ってもらった後に、これまでと同じような結果になってしまった。何とか粘りたかったのですが」
2度リードを守れない。2点先取後の初回は岡本和に同点2ランを被弾。4-2の三回は丸、岡本和、坂本に3者連続適時打を浴びるなど4失点した。
前回22日のヤクルト戦からフォームを修正。上体が突っ込まないよう右足に体重を乗せ、腕を振れるようにと取り組んできた。それでも走者を背負ったセットポジションからの投球では課題が残った。
4月9日に2勝目を手にして以降、6試合連続で未勝利になった。チームの巻き返しにはエースの復調が欠かせない。佐々岡監督は「前回と同じ感じでやられている。投げきれないとこういう投球になる」と振り返った。
八回に森浦が2死から4失点して逆転負けを喫した。塹江が調子を落とし、勝利の方程式の再編も余儀なくされた。投手陣を立て直さない限り、浮上の道は険しい。