広島・栗林 初球宴は全球直球勝負!“自分超え”へ全力!自己最速更新誓った
「マイナビオールスターゲーム2021」の監督推薦選手が5日に発表され、広島ドラフト1位の栗林良吏投手(24)=トヨタ自動車=が選出された。球団新人投手の球宴出場は2012年の野村以来9年ぶり。右腕は自己最速154キロを更新する“自分超え”を宣言し、オール直球勝負にも意欲を示した。
スター選手が集う舞台に足を踏み入れる。自然と胸が弾む。栗林は「うれしい気持ちでいっぱいです。結果を残せたから選んでもらったと思う」とここまで16セーブを挙げ、守護神としてチームを支えてきた足跡を振り返った。
シーズン中にはできない投球も、球宴だからこそできることがある。理想は力と力の真っ向勝負。「やっぱりストレートを投げていきたい。全力でいって、MAXを更新できたらいいなと思う」と自己最速154キロを上回る“自分超え”を誓う。
対戦したい打者には、交流戦で対戦機会がなかったオリックス・吉田正を挙げた。「打ち取れたらいいなと思います」。リーグ首位打者からアウトを奪い、後半戦以降の自信につなげていく。
少年時代は、2006年の球宴をテレビのダイジェストで目にした。阪神の藤川がカブレラ、小笠原、清原に直球勝負で空振り三振を奪ったシーンだ。「ああいうのは球宴ならでは。シーズンは真剣勝負。自分の球種にこだわってというのはなかなかない。ストレートにこだわって投げていきたい」。結果度外視で勝負を挑めるのが球宴。投手としての本能をのぞかせた。
2年ぶりの開催に、野球ファンの期待も膨らむ。「真っすぐがストライク入れば、全部真っすぐでいきたい。もちろん全部三振がいい。でも、ストライクが入るか分からないので」と苦笑い。控えめながら、全球直球勝負でパ・リーグの強打者たちをねじ伏せる青写真を描いた。
普段は相手チームとして戦う球界の先輩たちと親交を図ることができる貴重な場。特に「(中日の)柳さんと話ができたら」。名城大2年時、当時明大4年の柳と大学ジャパンの選考会で一緒だった過去がある。「真っすぐのキレ、制球、変化球もすごい投手」と一流のエキスを吸収していく構えだ。
東京五輪の日本代表にも選出されており、1年目からスポットライトを浴び続けている鯉の守護神。「まずはゼロで帰れるように全力で腕を振っていきたい」。夏の祭典を盛り上げる。