【石原慶幸氏の眼】広島・野間は追い込まれても期待が持てる打撃

 7回、左前打を放つ野間(撮影・立川洋一郎)
 6回、左前打を放つ野間(撮影・立川洋一郎)
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 「広島5-4ヤクルト」(20日、マツダスタジアム)

 広島は野間が機能している。この日は3安打1得点。初回の中前打。逆転した六回は好機を広げる左前打を放ち、七回はフルカウントから再び左前へ運んだ。安打もそうだが、アウトになった打席の内容が良い。追い込まれても期待が持てる打撃が続いている。

 田中広の不調により、1番の固定が課題だった。野間がその位置を奪えば、相手にとっては脅威だ。捕手からすれば、彼が出塁しただけで打者に100%集中できなくなる。

 一塁にいれば二盗があると考えるし、二塁なら浅い安打でも生還される可能性が出てくる。三塁にいると暴投や捕逸をより注意しなければならない。

 走力があり守備は広い。肩も強い。その潜在能力は誰もが認めるところだ。

 打撃は、今までにない感覚が芽生え始めていると思う。残りは50試合弱。全てがうまくいく訳ではない。我慢の時期もある。それでも本当に自分のものにするチャンスだけに、実のある時間にしてほしい。

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