広島・坂倉 首位打者に躍り出た逆転サヨナラ弾 ファン総立ち「最高です!」

 「広島8-7中日」(7日、マツダスタジアム)

 広島の坂倉将吾捕手(23)が自身初となる逆転サヨナラ10号3ランで両軍計30安打の乱打戦を制し、3時間42分の激闘に終止符を打った。また、この日は5打席に立って規定打席に到達すると、打率・332で首位打者に躍り出た。3連勝で4位浮上に貢献したプロ5年目が、勢いに乗ってタイトル争いに身を投じていく。

 劇的な幕切れだった。快音を響かせた打球が右翼席へ吸い込まれると逆転を信じて最後まで応援したファンは総立ちとなった。今季103試合目で初となるマツダスタジアムでのサヨナラ劇。ファンの興奮が冷めやらぬまま、お立ち台に上がった坂倉は自身初となる逆転サヨナラ10号3ランに「最高です!」と喜びを爆発させた。

 最後まで諦めなかった。初回に先制するも六回に逆転を許した。八回にさらに3点を奪われ、ビハインドは4点。七、八回ともに1死満塁のチャンスを作るもあと一本が出ず、敗戦ムードは色濃くなっていった。

 それでも九回2死から西川、鈴木誠の連続タイムリーで2点差に迫ると、なおも一、二塁から坂倉がR・マルティネスの直球を右翼席へたたき込み、3時間42分の激闘に終止符を打った。手荒い祝福を受けた背番号31は「まさかあんな形になるとは思っていなかった。センター返しを心がけて入ったのが良かった」と会心の一撃を笑顔で振り返る。

 佐々岡監督は「今日みんなに首位打者とか規定に乗るとかいろんなことを言われながらも、そのプレッシャーをはねのけて最後に仕事をしてくれた。本当に素晴らしい」と目を細める。2打席凡退で迎えた七回の第3打席で中前打を放ち、12試合連続安打を記録。八回の第4打席で四球を選び、規定打席に到達した。4打数2安打で打率・332。ここまで打率トップを走っていたDeNA・オースティンの・324を8厘上回り、いきなり首位打者に躍り出た。

 高卒5年目で自身初の規定打席到達&首位打者に関しては「あまり意識はしていない。そっとしといてください」と控えめに話したが、残りは40試合。順調なら最終規定打席数の443は危なげなくクリアできる見込みだ。首位打者獲得となれば、球団では19年の鈴木誠以来。捕手としては史上初の快挙へ、期待は膨らむばかりだ。

 チームは3連勝を飾り、4位に浮上した。「諦めずに一戦一戦頑張ります」と意気込んだ背番号31。攻守で存在感を示す主軸が、次はタイトル争いへ身を投じていく。

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