広島・栗林 抜群の安定感で24S 03年永川の持つ球団新人記録へ王手
「中日3-5広島」(15日、バンテリンドーム)
事もなげに3人で終えた投球が頼もしい。連敗ストップをかけた2点リードの九回。広島・栗林が2三振を奪う完ぺきな救援で、24セーブ目を手にした。
「入りはいつも通り」。先頭の福田をフォークで空振り三振。続く高橋周は直球で押し込んでの左飛だ。最後は堂上のバットが空を切る。前回登板から中10日の間隔が空いても安定感は抜群だった。
「一日一日、良い準備はできていた」。登板機会がなくても、投球練習で球数を増やすことはなかった。「回ってきたときにゼロで終えて勝利に貢献するのが一番大事」。かつて大役を担った永川投手コーチの経験談も参考にした。
節目の40試合に到達し、防御率は驚異の0・45。失点はわずかに2だ。新人のデビューからの無失点記録を塗り替える22試合連続無失点を記録し、金メダルを獲得した東京五輪でも抑えを任され胴上げ投手になった。存在感は際立っている。
03年・永川が持つ球団の新人最多セーブ記録にあと1と迫った。佐々岡監督は「どんどん伸ばしてもらいたい。まずは30を最低目標として」と表情を崩した。
右腕は「あと1ですよね。そこは超せたら一番、良いことだと思う」と力を込める。17日からは本拠地でのDeNA戦。ホームで球団史に名前を刻む。