広島・誠也30号!9月11発呼んだ4連勝 早くも自己最多並んだ

 「阪神0-2広島」(28日、甲子園球場)

 広島・鈴木誠也外野手(27)が自己最多タイのシーズン30本塁打を達成した。四回に9試合ぶりの先制ソロ。30本塁打は2018年に記録して以来、3年ぶり2度目だ。9月は11本目の一発で、18年8月にマークした自己最多の月間12本塁打にも王手をかけた。主砲の活躍で、チームも今季3度目の4連勝を飾った。

 ホームベースを踏むと、鈴木誠は両手をパチンと合わせて小さく喜んだ。敵地の虎党たちからは悲鳴が漏れる中、さっそうとダイヤモンドを一周。銀傘に響き渡る打球音が、心地いい。何度も苦しめられていた天敵攻略へ、突破口を切り開いた一撃。自己最多に並ぶ30号に到達した。

 四回1死で阪神先発・秋山の初球スライダーを見事に捉えた。一直線に伸びた打球は失速することなく、バックスクリーン左へ突き刺さった。「チームが勝てたことが一番です」。決勝弾にも決して誇ることなく、チームの連勝が4に伸びたことに目を向けた。

 18日・DeNA戦以来、9試合ぶりの一発で18年に記録した自己最多の30号に並んだ。個人記録には全くと言っていいほど関心を示さない主砲は「自分のことよりも、チームが勝てたことが良かったです。それだけです」と謙虚に振り返った。

 それでも今季この試合前まで7試合の対戦で5勝を献上していた秋山から、口火を切った一発にはやはり価値がある。佐々岡監督は「(秋山を)攻略したとはいかないけど、誠也の一発で流れというのは来た」とたたえた。甲子園では今季5試合目で初アーチ。高校球児なら誰もが目指す場所で節目を飾った。

 鈴木誠自身、高校時代は甲子園とは縁がなかったが、その当時の教えが現在の礎となっている。二松学舎大付の中心選手として階段を上がっていく中、ある時、恩師の市原監督が本人に伝えた。

 「人の嫌がることを率先してやらないといけない。プロに行く人は『アイツはこういうことまでしていた』と言われないといけない。そういう選手になってほしい」

 野球以外で模範になることが、成長につながる。そう思って熱く語りかけた。月日が流れ、野手主将として挑む今季。ベンチでは降板した後輩投手に歩み寄って助言する場面も目立つ。大黒柱としてあるべき姿を体現し、その姿は心強くもある。

 今月11本目の一発で18年8月に記録した、自己最多の12本にも王手をかけた背番号1。優勝争いを演じる虎に対し、赤ヘルの意地を示す3連戦にする。

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