広島・森下 後半戦やっと初勝利 7回0封で7勝目で巨人3タテ導いた!
「広島3-1巨人」(10日、マツダスタジアム)
広島の森下暢仁投手(24)が待望の後半戦初勝利を挙げた。7回無失点で7月14日・中日戦以来、自身9試合ぶりの7勝目。7安打を浴びながらも粘りの投球を見せ、巨人打線に得点を与えなかった。右腕の力投もあってチームも今季5度目の同一カード3連勝。連勝を5に伸ばした。
心の底から笑える日が、ようやく訪れた。勝負どころでの粘り腰こそ、森下の真骨頂。3点リードの七回2死二、三塁で坂本を迎えると、1ボールから直球を3球続けた。「ここ最近、ああいう場面で打たれていた。しっかり正面でアウトを取れて良かった。ホッとしました」。最後はカウント2-2から、この日最速の153キロで二直に仕留めた。
7安打を浴びても要所を締め、9試合ぶりの7勝目。相手先発・高橋は九里と並んでリーグトップタイの11勝を挙げており「亜蓮さんも最多勝(のタイトル)を取るチャンス。きょうは特別、勝ちたい思いがあった」と心は燃えていた。
勝てない時期を支えたのは仲間の存在。「『腐るな』と言ってもらって」。同じく後半戦未勝利だった玉村とは「俺たち、足を引っ張っているね」とチームへの貢献を改めて誓い合った。その玉村は7日に後半戦初勝利。「次は森下さんに期待してください」というエールを聞いて、一層身が引き締まった。
佐々岡監督は「1点もあげられない気持ちが出ていた」と力投をたたえた。同期入団の宇草と上がったお立ち台では笑顔を浮かべ、ファンの大きな拍手を呼んだ。苦しみ続けた日々は今後の財産。長いトンネルを抜けた昨季の新人王が、負の流れに終止符を打った。