広島・ドラ6末包 誠也になる!漂うスラッガーの雰囲気 本家参考に打撃フォーム固め
広島のドラフト6位・末包昇大(すえかね・しょうた)外野手(25)=大阪ガス=が22日、兵庫県西宮市の同社クラブハウスで、鞘師スカウトらから指名あいさつを受けた。チームにとって待望の右のスラッガーは、1年目からチームの中心になることを決意。即戦力としての存在感を示し、勝負強い打撃で勝利に貢献する意気込みだ。
恵まれた体格からスラッガーの雰囲気が漂っていた。身長188センチ、体重110キロ。末包は自身の魅力を「やっぱり飛距離」と言い切った。チームの懸案事項は、鈴木誠に続く右の大砲誕生。巨漢ルーキーが、その期待に応えてみせる。
「即戦力として見られている。社会人卒の良い例が、チームにいる。栗林くんの活躍は本当にすごい。僕も1年目からチームの中心になれるように頑張りたい」
才能が開花したのは社会人3年目の今年だ。2連覇した日本選手権では4番として5試合で7打点。印象に残った選手に贈られる打撃賞を受賞した。
昨夏までは“無名”に近い存在だった。高松商では通算11本塁打。3度の骨折に泣き、力を出し切れなかった。東洋大では試合出場は十数試合。「1日1日、結果を出さないと交代。結果を出すことにこだわり過ぎて毎日、打撃フォームが変わっていた」。本塁打は0本に終わった。
社会人では長期的なプランを持って振り込んだ。参考にしたのは鈴木誠。「タイミングの取り方にしてもトップの位置にしても。入り方から全部です」。何度も動画を見て、イメージを膨らませてバットを握った。打撃フォームを固められたことで、飛躍できた。
チームにとって、今秋は右の長距離砲指名がテーマだった。打率が上がり、凡打の内容も良くなったことで指名に踏み切った。入団すると、カープでも屈指の体格になる。鞘師スカウトは「魅力は長打力。大きいけど柔らかさがある。見たらビックリする」と声を弾ませた。
広島の印象を問われると末包は「3連覇がありましたし、逆転勝ち、サヨナラ勝ちが多いイメージ」と答えた。その一翼を担う思いは強い。「(得点機で)かえしていけるような打撃がしたい」と勝負強い打撃で貢献していく意気込みだ。
今年3月に結婚。指名直後には家族と相談して今後を決めると話していた。夫人からは「一緒に頑張ろう」と言葉を掛けられた。「指名していただいて、覚悟はしっかりできた。力を発揮できるように頑張りたい」。広島の空に何本ものアーチを描いてみせる。
◆末包 昇大(すえかね・しょうた)1996年5月27日生まれ。25歳。香川県出身。身長188センチ、体重110キロ。右投げ右打ち。外野手。白峰中から高松商を経て東洋大に進学。大阪ガスでは4番を務め、今夏の日本選手権では打率.450、7打点を記録して打撃賞を受賞。優勝に貢献した。