広島 続投の佐々岡監督「正直、悩んでいました」勝負の3年目へ 球団から課題も

 広島は27日、佐々岡真司監督(54)が来季も指揮を執ることを発表した。マツダスタジアムでの全体練習前に鈴木清明球団本部長(67)が続投要請し、佐々岡監督が受諾した。就任2年目の今季は終盤の猛追も及ばず、3年連続Bクラスとなる4位が確定。勝負の3年目となる来季は、4年ぶりのリーグ優勝を目指す。

 佐々岡監督が来季もカープを率いることが正式に決まった。午後1時からマツダスタジアムで行われた全体練習前、鈴木球団本部長からの続投要請を受諾した。指揮官は「正直、悩んでいました。後半戦が始まって優勝(の可能性)がなくなり、2年やってこういう成績で責任を感じていた。でも、ありがたい話だなと思い、受けさせてもらいました」と語った。

 就任1年目の昨季は5位。今季は最大15あった巨人とのゲーム差を一時2・5にまで縮める猛追を見せたが、3年連続Bクラスとなる4位が確定。続投要請の理由に同本部長は「2年間、采配の中での反省点を生かし、来年1年やってほしいということで依頼しました。後半戦は思い切った起用の中、選手も伸びてきたので託してみたい」と期待した。

 今季はクロンをはじめ、外国人選手が軒並み振るわず、5月は選手9人を含む12人が新型コロナウイルスに感染した。主力選手を欠いて戦力ダウンを余儀なくされた5、6月は10勝23敗7分けと大きくつまずいた。特に交流戦は18試合で3勝12敗3分け。逆転CSを目指した中、梅雨時の失速が最後まで響いた。

 コロナ禍という突発的な事態に見舞われことには当然、酌量の余地はある。ただこの日の会談で鈴木本部長は、佐々岡監督にチームの課題改善を求めた。あらゆる改善点がある中で、目を向けたのは投手の四球数。472個(27日時点)はリーグ最多で「一番は投手陣。(優勝した)ヤクルトは大幅に改善されている。その最たる例が四球の数」と指揮官。打線はエンドランなど細かい戦術で得点した場面が少なく、1点をいかにもぎ取るかが課題になる。

 16年からの3連覇時は広島の街が熱気に包まれた。それから3年間、秋口にかけて白熱した戦いを示せていない。佐々岡監督は「(続投)要請を受けたからには、気持ちを切り替えて臨まないといけない。今季の反省を踏まえ、優勝を狙えるチームづくりをしていきたい」と口元を引き締めた。勝負の3年目。新たな船出へ、強固な集団を作り上げる。

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