広島新外国人を獲得 大谷と対戦した155キロ右腕アンダーソン 安定感に期待
広島は4日、新外国人選手としてドリュー・アンダーソン投手(27)=前レンジャーズ=を獲得したと発表した。契約金約3420万、年俸7980万円プラス出来高払い。最速155キロの直球を軸にカーブ、スライダー、カットボール、チェンジアップを投げ込む本格派右腕だ。チームは先発として期待をしている。背番号は未定。
頼もしいパワーピッチャーが加わる。アンダーソンは身長190センチの大型右腕で、最速155キロの直球を最大の武器とする。広島でのプレーを心待ちにすると共に飛躍を誓うコメントを、球団広報を通じて発表した。
「カープの一員になれたことを、とても光栄に思っています。努力し、真剣に取り組めば、広島に優勝を届けることができると思っています」
17年にメジャーデビュー。ホワイトソックスを経て、今季はレンジャーズでプレーし、9試合(先発1試合)で1勝1敗、防御率3・27。主に中継ぎが仕事場所だった。
9月30日(日本時間10月1日)にはエンゼルス戦に登板。本塁打争い真っ最中の大谷と対戦した。
初球は148キロの直球で空振りを奪い、2球目はスライダーでファウルだ。2ストライクと追い込んで投じた3球目は高めに150キロ直球。力のある球で空振りを奪い3球三振に仕留めてみせた。
カープは先発として起用する方針。球団首脳は「(大瀬良、九里らに続く)先発の4番手、5番手くらいに入ってくるんじゃないかな」と期待した。
制球力と投球術を兼ね備えている。今季は9試合22回を投げ四死球は7個だった。佐々岡監督は「安定感があると聞いている。本当に期待しているし、楽しみにしています」と力を込めた。
カーブやチェンジアップを織り交ぜ、緩急を使いながら狙い球を絞らせない投球ができるのも強み。長い回を投げ抜くための土台は整っている。
今季はネバラスカス、スコットの両右腕が活躍できなかった。後半戦は大瀬良、九里、森下、床田、高橋昂、玉村がローテを守ったものの、一人でも多くの投手をそろえ、選手層を厚くしておくことが来季の巻き返しには欠かせない。
来春キャンプでは6枠ある開幕ローテ争いが本格化する。激しい競争の先に、先発陣全体の底上げがある。アンダーソンがチームに刺激を与えると共に、勝利への道を切り開いてく。
○ドリュー・アンダーソン 1994年3月22日生まれ。米国ネバダ州出身。投手。右投げ右打ち。前レンジャース。身長190センチ、体重93キロ。12年度MLBドラフト21巡目(全体668位)でフィリーズに入団。17年に初めてメジャー昇格を果たした。20年はホワイトソックスと契約し、昨季はレンジャースに所属した。メジャー通算は19試合で1勝3敗、防御率6.50。