若ゴイ三遊間コンビへオフの課題 安仁屋氏「小園はバント成功率、林は変化球への対応力」

 今季、カープの三遊間の座をがっちりとつかんだのが高卒3年目の小園海斗内野手(21)と林晃汰内野手(20)。デイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏(77)が目覚ましい活躍を見せた若鯉コンビについて語った。

   ◇   ◇

 小園は素晴らしい活躍だった。守備もすごく上手になったし、粗さがあった打撃も、しっかりとミートできるようになった。

 去年は2軍暮らしが続き、相当悔しい思いをしたと思う。その悔しさをバネに、人一倍練習もしてきたんじゃないかな。まさに努力でつかんだレギュラーの座だ。彼のように泥くさ鍛えられて、うまくなった選手は少々のことでもケガをしない体の強さもある。

 シーズン中は3番を打ったこともあるが、打順はやはり2番が適正だろう。一つ注文をつけるとすれば、送りバントの成功率が悪かった。このオフは頑張ってバント練習に取り組んでほしい。

 林も高卒3年目としては立派な数字を残した。ただ、小園と比べると打撃の完成度はまだまだ。特に追い込まれてからの三振が目立った。最初の頃は相手投手もどういう攻め方をすればいいのか手探りな部分があったのでまだ打てていたが、徐々に弱点を攻められるようになり、最後の方は追い込まれてフォークを投げられると8割方、三振していた。直球の速い投手に対してもモロさを感じた。

 来季へ向けては、もう少し変化球への対応力をつけていかないといけない。そうすれば3割も狙えるし、本塁打も常時2ケタは軽く打てるようになるんじゃないかな。あれだけの力強いスイングができるんだから。

 守備に関しては言うことはない。グラブさばきもいいし、三塁線の打球を捕ってからのスローイングは素晴らしいものがある。小園もそうだが、守備に関してはこの2人は本当に上手になったと感心するばかりだ。

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