広島・菊池 9年連続GG賞!浩二氏10年連続に王手 内野手最長王さんに並んだ!
プロ野球の守備のベストナインを選ぶ「三井ゴールデン・グラブ賞」が2日、発表され、広島からは菊池涼介内野手(31)と鈴木誠也外野手(27)が受賞した。菊池涼は9年連続9度目の受賞。二塁手では両リーグ最多だった西武・辻の8度を抜いて最多となり、9年連続は巨人・王に並ぶ歴代内野手最多タイ。球団OBの山本浩二氏(75)が持つ10年連続10度のセ・リーグ記録に王手をかけた。
貫き通したアグレッシブな守備が、今年も金字塔に結びついた。セ・リーグ二塁手部門で2位以下に圧倒的な差をつけた菊池涼が、9年連続9度目の受賞。二塁手としての両リーグ最多だった西武・辻の通算8度を抜き、9年連続では歴代内野手最長タイの巨人・王に並んだ。他の追随を許さない領域に足を踏み入れた名手は「素直にうれしいです」と受賞を喜んだ。
堅実かつ広い守備範囲を生かした守りは、今や菊池涼の代名詞。昨年は93年に和田豊(阪神)が記録したセ・リーグ守備機会連続無失策記録(432)を27年ぶりに更新するなど、二塁手としてはプロ野球史上初となるシーズン無失策、守備率10割を達成した。一方で今季は5失策を記録して守備率・991に終わったが、それこそが名手の真骨頂でもあった。
今季開幕直後の4月2日・DeNA戦(横浜)だった。投手の頭上を越えたゴロに突っ込んだ結果、打球はグラブに当たって転がった。公式記録は無情のエラー。連続守備機会無失策は「569」で止まった。
菊池涼はその場面を「結果的にエラーが付きましたが、待って捕って内野安打になるなら、チャレンジした方が投手も納得できるかなと。僕的には、いつも通りのプレーです」と事もなげに振り返る。横っ跳び、ジャンプ、グラブトスにスライディングキャッチ-。失敗を恐れない積極果敢な守備が変わることはなく、その後も周囲を仰天させる好守を連発してみせた。
もちろん、これからも縦横無尽にグラウンドを駆け抜けていく。来季は球団OBの山本浩二氏が72~81年に打ち立てた、10年連続10度目の受賞というセ・リーグ記録達成への期待も高まる。偉大なレジェンドの記録に挑めるのは、ただ一人しか存在しない。「来年もまた取れるように一生懸命、白球を追いたいと思います」。日本を代表する守備職人が、来季も美技でチームを救う。