広島・石原 菊池涼の仲介でソフトB甲斐と合同自主トレ「まず捕手としてのこと」
広島の石原貴規捕手(23)が28日、来年1月にソフトバンク・甲斐と大分で合同自主トレすることを明かした。菊池涼を介して実現した初めての弟子入り。“甲斐キャノン”に代表される球界屈指の捕手から守備の極意を学び、来季の飛躍につなげていく。
上向きの成長曲線を描くためのまたとないチャンスだ。来年1月にソフトバンク・甲斐との合同自主トレが実現した石原は、目を輝かせて力を込めた。技術、考え方、練習への取り組み方…。全てを学び取る構えを言葉に変えた。
「キク(菊池涼)さんに紹介していただいた。まず捕手としてのことが一番。スローイング、ブロッキング、技術、リードなりを聞きたいです」
2年目の今季にプロ初出場。終盤での“抑え捕手”など60試合に出場し、首脳陣からは守備力を評価された。
甲斐は東京五輪で正捕手として悲願の金メダル獲得に貢献した。能力や経験値は球界屈指。自身の長所をさらに伸ばすために教えを請う。
今季の守備率は10割。捕逸は1つながら決して満足していない。盗塁は企図14に対して2度しか刺せず、阻止率は・143にとどまった。一方、甲斐はリーグトップの・452。甲斐キャノンを武器に相手の攻撃を断ち、流れを呼び込んできた。
「捕れるボールはちゃんと捕る。捕れないボールは止める。そこも聞けたらなと思う」。ワンバウンドを捕球する際のミットの出し方や、スローイングの正確性を高めるための投げ方などを学び、盗塁阻止率アップへつなげていく。
打者を抑えるのは投手との共同作業。思いや考え方が一致しなければならない。「接し方じゃないですけど、立ち振る舞いとか、そういうところも見たり聞いたりしたい」。信頼関係を築くための心構えについても助言を求めていく。
スタメン争いは激しい。今季、故障で2度戦線を離脱し、70試合出場にとどまった会沢は巻き返しを図る。坂倉はリーグ2位の打率・315を残し、来季の正捕手奪取に燃える。2人に負けじと存在感を示すには、攻守両面で大きなアピールが求められる。
合同自主トレには自身のほかにソフトバンク・海野、ヤクルト・嶋、巨人・山瀬、楽天・石原彪と江川、DeNA・東妻の計8捕手が参加する。甲斐の故郷である大分で過ごす約3週間。実り多き時間にする。