カープ・林 目指す「4番で20発」誠也の後継者へでっかい目標
広島の林晃汰内野手(21)、小園海斗内野手(21)、羽月隆太郎内野手(21)の3選手は同学年で同期入団。入団から互いにライバルと認め合い、刺激を受けながらグラウンドに立ち続けてきた。世代交代が進むチームの中で、2022年は中心選手として勝利に貢献していく。
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でっかい目標を掲げた。目指す頂が高ければ高いほど、自身の成長につながると信じている。林が見据えるのは主砲の座。鈴木誠に代わる4番だ。
「やっぱりチームで一番打つ打者になりたいので、そこを目指してやっています」
昨季は4試合、大役を担った。6月22日のヤクルト戦は2安打ながら、翌日からは快音がピタリと止まった。3試合連続無安打。悔しい結果だった。
「同じ気持ちのつもりで打席には入ったけど…。4番は大事な打順なんだなと思いましたし、本当に悔しかった」
チームは4連敗を喫した。4番が勝敗に責任を背負うということを改めて感じ取った。「新聞で3日連続、僕が一面になった。めちゃくちゃ悔しかった」。部屋に保管し、毎朝それを見て球場にいくのが日課だった。
シーズン途中から1軍に昇格し、主に三塁手として102試合に出場。打率・266、40打点、本塁打は初の2桁10本に到達した。
「毎日試合がある中で結果を出さないといけない。その中で10本打てたというのは自信にはなった」。与えられたわけではなく、安打を放ち続けたことで重ねた試合出場。ポジションを勝ち取ったからこそ、大きな意味がある。
「しっかりレギュラーに定着できるように。1年間戦えるように頑張っていきたい。ホームランは、次は20本打ちたい」。林には他の選手にはないパワーがある。多くの放物線を描く先に、チームの躍進がある。
◆林晃汰(はやし・こうた)2000年11月16日生まれ。和歌山県岩出市出身。内野手。182センチ、90キロ。右投げ左打ち。小学1年から野球を始める。智弁和歌山に進学後、三塁手に転向。2年夏に初めて甲子園に出場した。初戦の興南戦で左中間へ本塁打を放ち一気に注目を浴びる。3年夏も甲子園に出場。18年度ドラフト3位で広島に入団。