広島・西川龍馬 ハム近藤と自主トレで大飛球「誠也もいなくなる、打たないと」
広島の西川龍馬外野手(27)が10日、鹿児島県・徳之島で日本ハム・近藤らと行っている自主トレを公開した。2年ぶりの参加で、今回のテーマは下半身主導の打撃。ヒットメーカー・近藤の技術を“見て盗む”ことで、激しい外野のレギュラー争いを勝ち抜くことに意欲を示した。
気温16度の徳之島で、必死にバットを振った。西川が捉えた打球が、右翼に設置された防球ネットを軽々と越えていく。「もう一度、下半身をどっしりさせて、下半身主導で強く、大きく振ることをテーマにやっています」。キャンプ、シーズンに備えた土台作りに励んでいる現状を明かした。
一昨年オフに右足を手術。リハビリのため、昨年は近藤との自主トレに参加できなかった。2年ぶりとなる徳之島で、5日から汗を流している。「(近藤は)もちろん、いいバッターですし、見て盗むことも聞くこともある。いろいろ意見を交わしながらできる」。球界屈指の好打者と過ごす時間は、自身を見つめ直す貴重な機会になっている。
昨季はチーム最多の137試合に出場。ただ打率・286、12本塁打、60打点と納得できる数字は残せなかった。確固たる打撃スタイルが見つからず、手探りの状態が続いた。近藤のような上半身と下半身を連動させた打撃を体に染みこませることも、合同自主トレの狙いの一つだ。
「全く違う感覚もあれば、似たような感覚もある。他球団の選手とやることで、色んなことも見えてくる。(自主トレ期間は)先は長いので、ゆっくり練習しながらですね」。観察と対話を重ね、ヒットメーカーの“極意”を吸収していく。
新型コロナウイルス感染予防として、徳之島での練習は13日に打ち上げ。以降は同じメンバーで千葉県内を拠点に自主トレを続けていく。全試合出場を目標に掲げる今季は、主砲・鈴木誠のメジャー移籍が濃厚。支配下のルーキーは3人が外野手で、野間、宇草らライバルは多い。「負けないように、突き放すぐらいで」と闘志を燃やした。
個人的な目標は19年に自身が記録したシーズン159安打の更新。大黒柱不在の戦いを強いられれば、自らの責任感も増す。「誠也もいなくなるし、それぐらい打たないと。ある程度打たないとチームも勝てない。中堅だし、結果で示していかないといけない」。22年シーズン、西川が赤ヘル打線をけん引していく。