広島ドラフト４位の田村俊介外野手（１８）が２３日、外野手一本で勝負すると決意表明した。入団前は投手と野手の二刀流に期待が集まったが、今月中旬に球団から外野手に専念するよう告げられた。少年時代に憧れた筒香（パイレーツ）のように、逆方向へ強い打球を飛ばす打者を目指していく。

　投手への未練はない。田村は打者として、プロで戦い抜く覚悟を言葉に変えた。今月中旬に球団から野手に専念するよう告げられた。「すっきりした気持ち。打つ方に集中できる」と二刀流封印を前抜きに捉えた。

　目指すのはパイレーツ・筒香のように、逆方向への強い打球を飛ばす打者だ。少年時代、ＤｅＮＡで活躍する大砲に目を奪われた。

　「逆方向へ伸びていく打球を打つ選手が自分の中ではすごいなと思ったんです。筒香選手は逆方向へ打てる」。フォームをまねたこともあった。

　合同自主トレのマシン打撃で気をつけているのは、球をできるだけ引きつけて打ち返すこと。「体重をしっかり乗せるというところは、ポイントとしてやってきました」。左足の股関節を意識して丁寧にスイング。同期入団の選手に助言を求め、打席での心構えや球種の待ち方なども聞き、参考にしている。

　入寮から２週間以上が経過し、新生活にも慣れてきた。「しっかり食べられています。この前、ステーキみたいなのが出てきて、すごくおいしかった」と目尻を下げた。

　最速１４５キロの本格派左腕が、投手用のグラブを部屋に飾ることに決めた。「まずはしっかりミート力を上げていきたい」。高校通算３２本塁打の若鯉が力を込めた。

　◆田村俊介（たむら・しゅんすけ）２００３年８月２５日生まれ、１８歳。京都府出身。１７６センチ、８８キロ。左投げ左打ち。外野手。愛工大名電から２１年度ドラフト４位で広島入団。高校時代は投手では最速１４５キロ、打者では通算３２本塁打の長打力が光った。