広島ドラ1黒原は強心臓 審判団指摘“ボーク疑惑”も動じず 48球すべてクイック投法
「広島春季キャンプ」(3日、日南)
広島のドラフト1位・黒原拓未投手(22)=関学大=が3日、今キャンプ2度目のブルペン入りし、すべてクイック投法で48球を投げた。セットポジションに入る動作に審判からはボークの疑いを指摘されたが、本人は「(修正は)そんなに難しくないかな」と意に介さず。改めて大物ぶりを印象づけた。
佐々岡監督が打席で球筋を見守る中、黒原は堂々と低めに力強いボールを集めた。カットボール、スライダー、チェンジアップも交え48球は上々のデモンストレーションのように見えた。
ところが、投球後、審判団が高橋投手コーチを呼んだ。セットポジションに入る際の動作がボークになるとの指摘を受けたのだ。
「ここ(腹の前)で止まって(から上に上げてもう1回胸の前で止めると)ボークになるので、止まらないようにと言われました」と黒原。すべての投球をクイック投法で投じるルーキー。死活問題かと思いきやまったく動揺は見せなかった。
「(修正は)そんなに難しくないかなと。止まらなければ問題ないので」
平然と言ってのけるあたり、強心臓ぶりを見せつけた。指揮官も「今の時期なのでこれは全然修正できると思う」と問題視しなかった。それよりも「きょうは力んでいたけどボール自体はさすが。変化球も投げている中で精度も上げてくると思います」と期待の方が膨らんだ。
力んでいたの指摘に本人は「監督もいたし、投げていたのが僕1人。ラプソード(弾道測定器)も測ってたので、力む要素しかなかったです」と苦笑い。“ボーク疑惑”でピンチどころか、大物ぶりの方が際立った。