「広島春季キャンプ」（７日、日南）

　プロ５年目の中村奨成捕手（２２）が、今キャンプ初めて行われたシート打撃で３打数３安打をマーク。自慢のバットで猛アピールに成功した。

　１打席目はカウント０－２から高橋昂の３球目を捉えて、右中間へ三塁打。脚力を生かして三塁を陥れ、スタンドからは大きな拍手が注がれた。続く打席では玉村の初球を振り抜き、中堅フェンス直撃の二塁打。３打席目は中崎の直球にバットを折られながら、打球はしぶとく遊撃の頭を越えて中前に運んだ。

　本人は「真っすぐに振り遅れないように意識して入った。いい結果が出たので、継続してやりたい」と意気込んだ。オフ期間ではタイミングの取り方を工夫。キャンプでは「一番力の入るところ」で打球を捉える感覚を養っている。

　佐々岡監督は１打席目に「三塁まで行けるのは奨成の魅力。外野をやっている中で、いいアピールじゃないですか」と打力と脚力を評価した。本格的に取り組む外野守備では課題も見られ、日々奮闘中。「まだまだなので何とか早く成長して、試合に出ささせてもらえるように頑張ります」と中村奨。今季でプロ５年目。必死に食らいつき、自身の居場所をつかみ取る。