広島・小林 大瀬良から遅球学んだ 開幕ローテ入りへ「緩急つけられれば」
「広島春季キャンプ」(10日、日南)
広島の小林樹斗投手(19)が大瀬良にカーブとチェンジアップについて直接指導を受けた。7日のシート打撃登板で見つかった課題を克服するために決めた、エースへの“弟子入り”。緩急をつかった投球を身に付けて開幕ローテ入りを目指す構えだ。
全体練習後の自主練習だった。小林は大瀬良を相手にキャッチボールを重ねた。この日のランニング中に“弟子入り”を志願し、早速実現した個別指導。開幕ローテ入りを目指す右腕にとって充実した時間だった。
「チェンジアップやカーブで緩急を付けられればと思って聞きました」
最初はカーブから。球の握り方を確認し腕を振るときのイメージを教わった。チェンジアップも同様だ。
指導を仰ぐと決めたのは、7日のシート打撃登板後だった。打者9人に投げ3安打2奪三振ながら、石原には追い込んだ後にファウルされ、最後は右前打を許した。宇草は空振り三振に斬ったものの計8球を要した。
「ファウルで粘られ他の球種がなくてしんどかった」。最大の武器である直球やスライダー、カットボールをより効果的に使うためにも遅球の精度向上が必要だと感じた。
約30分のマンツーマン指導。大瀬良は「うまく緩急をつかえそうな兆しはある。遠投とかでも練習していってほしい」と背中を押した。
19歳の若鯉は充実感いっぱいに言葉を紡いだ。「球の軌道はよくなったし、それを継続していきたい」。エースの教えを胸に、大きな成長曲線を描いていく。