広島・西川1号 開幕1番決定 誠也に惜別「活躍してくれればまた刺激になる」
「オープン戦、ソフトバンク4-4広島」(19日、ペイペイドーム)
広島・西川龍馬外野手(27)が五回に右中間スタンドへオープン戦1号。同級生の鈴木誠也がカブスで入団会見を行う中、“惜別弾”の格好となった。これで1番に入った3試合は9打数6安打、打率・667の大暴れ。佐々岡真司監督(54)は開幕1番を明言した。
五回先頭で西川。東浜の初球カットボールを右中間スタンドまで運んだ。オープン戦1号はようやくカブス入りが決まった親友・鈴木誠也へ惜別の一発となった。
佐々岡監督の1番起用に初回から技術で応えた。ファウルで粘って8球目を左前打。五回には一発。1番起用は12日・日本ハム戦、18日・ソフトバンク戦に続いて3試合目。この間は9打数6安打の打率・667のハイアベレージとなった。
打順に対するこだわりはない。
「(1番に)別に慣れもないし、そんなに考えてないです」
素っ気ない。
だが、残してきた数字が適任を示す。昨季こそ1試合の起用だったが、2020年は30試合で打率・344、3本塁打、10打点。19年には60試合で・333、11本塁打、30打点の好成績を残してきた。生粋の切り込み隊長だ。
オープン戦序盤から中村奨、大盛らを試してきた指揮官も現状を見て決断した。「出塁も長打もあるというところで今のところはそういう起用になると思う」と西川の打力に期待を寄せた。
キャンプイン直前のコロナ陽性から出遅れ、キャンプは2軍で過ごした。1軍合流は5日の西武戦から。そこから2週間で一気に巻き返してきた。
日本時間の早朝に行われた鈴木誠の入団会見を見た。
「誠也っぽいなと。あっちで活躍してくれればまた刺激になると思う。(チームの)得点力が下がるのはしょうがない。あんだけ打ってたバッターがおらんようになって、それを言ってもしょうがないので、いるメンバーで頑張ろうかなと思います」
同級生として、ライバルとして6年間、共に戦ってきた仲間の船出。寂しさもあるが、うれしさもある。場所は変わっても互いに活躍することが、一番であることに変わりはない。
4番の抜けた穴を埋めることは簡単ではない。自らのバットでチャンスを切り開き、走者がいればかえすだけ。1点でも多くもぎ取っていくだけだ。