開幕戦大勝の広島は「まだまだ上を目指せる」 安仁屋宗八氏の視点
「DeNA3-11広島」(25日、横浜スタジアム)
広島が大量得点と開幕投手を務めた大瀬良大地投手(30)の好投でDeNAを下し、2022シーズンを気持ちよく発進した。“広島愛”は誰にも負けないデイリースポーツ評論家・安仁屋宗八氏(77)は、だからこそ、勝ってかぶとの緒を締めるべく助言を送った。
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やはり何度やっても開幕投手というのは特別なのだろう。大瀬良の投球からは「次につなげるためにも、絶対に負けられない」という緊張感が伝わって来た。
それだけに、通常とは別の疲労もあるはずで、スタミナ十分の大瀬良であっても六回にはボールが浮き始めた。
結果、七回途中降板で3失点というマウンドになったが、私個人としては少し、交代が遅かったように思った。
7回を投げれば通算1000投球回を達成する大瀬良だったが、佐々岡監督の頭に、それはなかったと思う。シーズンは始まったばかりで、この記録は別に、この試合で達成しなくてもいいものだ。
となれば、七回の2失点は余計だったかなと思う。大量リードもあっただけに1失点で終わっていれば、次回対戦した時にDeNA打線に手ごわい、という印象を残しておくことができたからだ。
もう一点、これは会沢に注文したい。四回に佐野、牧の安打でピンチを迎えて、失点につながった。この2本のヒットがいずれも、追い込んでから反対方向に打たれたものだ。
有利なカウントにありながら、外、外への配球は、かわそうとしている印象を与えるし、逃げれば必ずつかまるものだ。
これは大瀬良に限らず、どんなピッチャーに対しても、追い込んだら強気で攻めていく、という姿勢を要求して欲しい。勝ち試合で厳しい注文かも知れないが、シーズンを乗り切る上で絶対に必要な姿勢だからだ。
最後に3安打の末包。山本浩二ら、数少ない新人でのスタメンを勝ち取った上、猛打賞と結果を残したのは素晴らしい。この調子で、どんどんバットを振っていってほしいね。